琉球―大宮 後半12分、2点目を決め雄叫びを上げながらサポーターのもとへ駆ける琉球の知念哲矢=9日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(大城直也撮影) 画像を見る

 

サッカー明治安田J2の第18節は9日、各地で行われ、FC琉球はタピック県総ひやごんスタジアムで大宮アルディージャと戦い、5―0で完勝した。4勝9敗5分けで勝ち点17で順位を18位に伸ばした。昨季のJ2昇格後、5得点はチーム初。今季3度目の無失点での勝利となり、ホーム戦で初勝利を挙げた。連敗は4で止まった。小泉佳穂は試合終了間際の左足のシュートでJ初ゴールを決めた。茂木駿佑は10試合ぶりに途中交代で出場し、J通算100試合を達成した。次戦は13日午後6時半から、京都サンガF.C.と京都府のサンガスタジアムで戦う。

 

前半終了間際、センターバック知念哲矢からボランチ上里一将、MF風間宏矢へとワンツーでつなぐ。風間のセンタリングをゴール前でMF河合秀人が胸で受け、左足でシュートを決めた。琉球らしい連動で先制点を挙げると、そこから快進撃が続いた。

 

上里が後半12分にフリーキックで直接ゴールを狙うと、「こぼれるな」と感じた知念がGKに詰め寄り、予想通り弾き球を左足で押し込んだ。19分の3点目と34分の4点目はカウンターでのゴール。後半に4―5―1の布陣に変更したことが功を奏した。最後は小泉佳穂のダメ押しのミドルシュートで勝利した。

 

知念は新型コロナに感染してから約1週間前にチームに合流。「少ないチャンスをものにする」と強い覚悟で挑んだ。センターバックの左を任され、右の福井諒司と共に好守備を見せた。互いに左利きでやりにくさもあったと言うが「考えるより行けると思ったら行く」とすぐさま敵に圧力を掛けて振り向かせない。相手の前線とトップ下への警戒を怠らず、集中力を切らさずに無失点に抑えた。

 

観客を入れてのホーム初勝利。上里一将主将は「観客がいる雰囲気は格別のものがあった。サポーターと一体となってこれからも成長したい」と声援を力に変え、次戦へと目を向けた。
(古川峻)

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