「高校生が薬物に手を出したくなるときはどんなときか」という質問について話し合う生徒ら=28日、那覇市松山の那覇商業高校 画像を見る

沖縄本島南部の女子高校生(当時)を含む少年3人が覚醒剤取締法違反などの容疑で逮捕されたことを受け、那覇商業高校は28日、薬物乱用防止に向けた特設授業を実施した。1年9組の教室では担任の新城麦教諭がスライドやワークシートを活用し、依存症の恐ろしさ、依存する背景、薬物の影響などを話した。生徒らは高校生が薬物に誘われる状況などを考えた。

 

新城教諭は「自分が(覚醒剤などの)売人だったらどうする?」「高校生が薬物に手を出したくなるときは、どんなとき?」など質問を投げ掛けた。生徒らは「小遣い稼ぎ、(手を出すのは)罰ゲーム、失恋したとき、少し悪い人がかっこいいと思ったとき、興味本位」などと答えた。新城教諭は「高校生の頃、薬物の危険性に関する指導はあったがピンと来ていなかった。私は大丈夫と思っている人ほど依存症になる可能性が高い」と強調した。

 

上原杏樹さん(15)は「薬物は持たない、買わない、使わないという内容が印象に残った。今回の高校生の逮捕で身近なことだと思った」と話した。プレグマン・シェイラ・浬浬さん(15)は「中学校でも同じような授業があった。そのときは関係ないと思っていた。今回、高校生もやっていると聞き怖くなった」と振り返った。

 

県教委は21日、薬物乱用防止に関する特設授業の実施を求める文書を県立学校に通知した。各校はロングホームルームなどの時間を使い、30日までに特設授業を実施する。

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