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沖縄県が設置する新型コロナウイルスの「広域ワクチン接種センター」の運用が始まり、高齢者は住民登録のある市町村の接種会場と県のセンターのどちらかでワクチン接種を受けられるようになった。ワクチンは2回打つ必要があるが、市町村と県とで接種するワクチンの種類が異なるため、混同しないよう注意が必要だ。広域接種を担う県は、市町村の接種との二重予約はしないよう呼び掛けている。

 

県内では市町村が主体の接種会場で米ファイザー製のワクチンを、県のセンター(宜野湾市、那覇市)で米モデルナ製のワクチンを使っている。厚生労働省によると、コロナの発症を予防する効果はファイザーが95%、モデルナが94%でほぼ同じ。どちらも筋肉注射で2回打つ必要があり、接種間隔はファイザーが3週間、モデルナが4週間。

 

副反応についてはファイザー、モデルナともに注射部位の痛みや頭痛、発熱などが報告されているが、大部分は数日以内に回復する。急性の重い副反応である「アナフィラキシー」も報告されているが、アドレナリン注射などの治療で対処できる。

 

システム上、市町村と県が実施する接種の両方に予約を入れる「二重予約」を防げる仕組みにはなっていない。ワクチンは解凍した後に一定の時間内に使用する必要があり、突然予約のキャンセルが発生すると無駄になる可能性がある。県や市町村は二重予約をしないよう呼び掛けている。

 

接種には接種券が必要で2回目には医療従事者が1回目の接種済証も見て、使用ワクチンに間違いがないかを確認する。そのため異なるワクチンの併用は想定されていない。厚生労働省の担当者は「異なるワクチンの使用は海外では研究が進んでいる国もあるが、日本では同一ワクチンでの接種としている」と説明した。

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