「100歳の詩人」柴田トヨさんが被災地に贈る“泣ける詩”3編

投稿日: 2012年03月08日 19:00 JST

「あれからもう1年も経つんですね。本当に、あっという間ですね。私も、あっという間に100歳になっちゃった。100年の間いろいろなことがあって、もちろん辛いこともありました。でも、とても辛いことだって時が癒してくれたこともありました。そして今、思い返すと、やっぱり私は幸せでした。そして人生、楽しかったですね」

そう振り返るのは、92歳から詩を書き始め、第1詩集『くじけないで』と第2詩集『百歳』が累計200万部を超えるベストセラーとなった”100歳の詩人”こと柴田トヨさん。いつも朗らかなトヨさんだが、東日本大震災の話になると表情は曇る。

「テレビで被災者の方たちのようすを見ると、本当に辛い気持ちでした。震災に遭われた方々はお気の毒で、なんていってなぐさめればいいのかわからないけど……。少しでも皆さんが元気になってくれるよう、いつも空や風に向って手を合わせてお祈りをしています」

今回、被災地への復興の思いを込め、トヨさんが3編の詩を選んでくれた。

●『くじけないで』
ねえ 不幸だなんて
溜息をつかないで

陽射しやそよ風は
えこひいきしない

夢は
平等にみられるのよ

私 辛いことが
あったけれど
生きていてよかった

あなたもくじけずに


●『朝はくる』
一人で生きていく
と 決めた時から
強い女性になったの
でも 大勢の人が
手をさしのべてくれた
素直に甘えることも
勇気だと わかったわ

(私は不幸せ……)
溜息をついている貴方
朝はかならず
やってくる
朝陽も
射してくる筈よ


●『教わる』
母に縫い物を教わりました
連れあいには辛抱を
教わりました
倅は詩を書くことを
教えてくれました

みんな 私には
役立ちました

そして今
人生の終わりに
人間のやさしさを
震災で教わったのです

生きていて よかった

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