江原啓之が読み解く上半期「一度の失敗も許されない今の社会」

投稿日: 2014年06月27日 07:00 JST

 信じられないような騒動が立て続けに起こった’14年上半期。「わが身かわいさ」からくる嘘や隠ぺい、自分本位な行動、そして批判や抗議……。そんな理不尽が、いつあなたの身に降りかかってくるかわからない。

 常に「心の在り方」を訴えてきた江原啓之さんは、現在の状況に危機感を募らせつつ、話題になった騒動を次のように読み解く。題して「日本人の心は壊れ続けている!」。これまでの“常識”が通用しなくなっているいまを、どう生き抜くべきなのかーー。

【JTB社員がミスを隠すため、遠足中止を画策】
JTB中部の男性社員が岐阜の県立高校の遠足に使うバスの手配を忘れたため、同校の生徒を装い、自殺を示唆して遠足の中止を求める手紙を届けた。後日発覚し、学校の業務を妨害したとして偽計業務妨害容疑で逮捕された。

「いまの社会は失敗が許されないですよね。誰しも、うっかりミスをすることもあれば、魔がさして過ちを犯してしまうこともある。そして、そのただ一度の失敗が許されないのがいまの社会です。ですから失敗したら、どうやって挽回しようかと行動するのではなく、即座に隠ぺいに走ります。今回の件もその典型でしょう。

 もちろん本人の罪はありますが、上司や組織がひとりの若手社員に責任を負わせて、後の責任は問われないとしたら、隠ぺい体質の典型で根本的な解決にはなりません。

 いまはコミュニケーション不全の時代なので、人にものを教えてもらうということもスムーズにできないし、間違うことに極端に臆病になってしまっていますよね。怒られたり叱られたりするのは期待されているから、と前向きには捉えられないのです。

 ネガティブなことを言うと責められる、おだてて褒めてくれなければくじけそうになる。この傾向は団塊世代の子どもやゆとり世代に顕著ですね。彼らの多くは学校も就職もすべて親がかりで決めている。たましい抜きで育っているんです。お互いに本当の愛情というものをわかっていません。

 こうした子育ては愛情ではなく、みな小我から。要は『事なかれ主義』で、“自分さえよければ”から来る感情です。子どもにレールを敷きたがるのは手がかからずラクだからで、自分かわいさから。真の愛情は子どもを転ばせることなのです。

 こんな人たちばかりの世の中ですから何が起こってもおかしくはない。これからは自分の身は自分で守るしか術がないでしょう」

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