笑福亭鶴光が語る『オールナイトニッポン』の思い出

投稿日: 2014年06月29日 07:00 JST

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「風呂入るとき、どっから洗う?」と、初対面のアイドルにいきなりこんな質問をぶつけて赤面させるのは、序の口。笑福亭鶴光は土曜深夜の『オールナイトニッポン』を11年半、担当した。エロトーク満載で数々の伝説を作った、名パーソナリティだ。

「番組に出るきっかけは、それまでパーソナリティだった、あのねのねが、3カ月の地方公演に出る間のピンチヒッターということでした。でも、その3カ月でえらい反響があって、そのまま継続することに。最初は、こんな夜中に起きとるやつらがおるということが、不思議やったくらいでね(笑)」(鶴光・以下同)

 アイドルに「ラジオドラマをやろう」と持ちかけ、「雨が降ってきた」「私、ぬれてるわ」「傘に入るか」「入れて」などの会話を録音。オンエアでは「傘に入るか」の部分を意味深なセリフに差し替えて放送するなど、リスナーの妄想をかきたてる演出は数知れず。生放送中に突如、スタジオを真っ暗にして、ゲストを追い回して絶叫させたことも。

「相手のマネージャーに怒られることは、しょっちゅうやった。ただし、下ネタは扱い方ひとつで凶器にもなるから、言葉には気をつけてましたよ。だから『おっぱい見せて』じゃなくて『乳頭の色は?』みたいに、真綿にくるんで言うてた。くるんでないか?(笑)」

 深夜放送人気が沸騰する中、ライバル番組を抑え、占拠率90%という驚異的な数字を記録。月曜日の教室で、男子が「鶴光、聴いた?」と話すのが、当たり前の光景だった。番組から全国的なブームになったのが「なんちゃっておじさん」。このネタも含め、鶴光は’79(昭和54)年、「ギャラクシー賞個人賞」を受賞した。だが評価される一方、「やりすぎ」とにらまれることもしばしばだった。

「朝5時に放送が終わると、僕は新幹線で大阪に帰る。残ったディレクターは、苦情電話の対応で大変だったみたいですわ。学校の先生なんか『深夜放送はよくない。とくに鶴光は聴くな』とか言うでしょ。でも、聴くなと言われれば、中高生はみんな聴くんですよね(笑)」

 現在では真面目な仕事についている人や、意外にも女性の「隠れリスナー」も多かったという。

「下ネタを嫌がる女のコは、逆に頭の中で、ものすごいこと考えてる。それに対して、下ネタを笑って聞き流せる女のコは知的で冷静。僕の放送を聴いてたら、『男のコはこんなことを考えるんや』と理解できるようになったんとちゃうかな。きっと今では、包容力のある立派なお母さんになってると思いますよ」

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