キャサリン妃のスピード退院にみる、海外の「出産の常識」

投稿日: 2015年05月13日 06:00 JST

 プリンセスの誕生に、英国が沸いている。英王室ウィリアム王子(32)の妻、キャサリン妃(33)が5月2日、シャーロット・エリザベス・ダイアナ王女を出産した。それから9時間半後には、ロンドン市民の前に。
 英国では、ほとんどのお母さんが産後2日で退院するという。通常4〜5日は入院する日本とはかなり事情が違うようだ。13年前にロンドンで男児を出産した経験を持つ酒井雅子さん(仮名・44)は次のように語る。

「出産後、母子ともに健康で、赤ちゃんが母乳を吸えるかどうかの確認ができたら、すぐに退院させられたのは、キャサリン妃と同じ。英国では『出産は病気ではない』という意識が根強いようですね。国民保険サービスに加入していたので、数日間、入院しても費用は無料ですが、次に分娩する人が困るでしょうという感じで、健康ならば誰でも病院から出されてしまいます」

 日本と英国には、出産の常識にも大きな違いがあるそう。

「キャサリン妃が無痛分娩かどうかはわかりませんが、英国では、出産後の回復が早い分娩法が浸透していることも、短い入院期間を可能にしています」
 そう話すのは、東京都杉並区の「豊島産婦人科」院長の豊島壮介先生。
「脊椎にチューブを入れて部分麻酔を施す無痛分娩は、英国では妊婦の約5人に1人が行っています。アメリカやフランスの6割ほどと比べると低いですが、日本では2.5%ほどしか普及していません。そこには『痛みに耐えてお産すること』に、妊婦さんを含めた日本人が価値を見いだしている、というのが大きいでしょう」(豊島先生・以下同)

 出産を取り巻く環境も、各国でさまざまだ。たとえば英国同様、アメリカでは赤ちゃんが生まれると1〜2日で母子は退院しなければならない。それには別の理由が。
「アメリカでは分娩で入院した場合、1日100万円ほどかかります。帝王切開で5日間の入院となると、1千万円近く請求がくることも。そのためみな、民間の保険に入ります。すぐ退院しなければならないのは、公的な医療保険制度が整っていないからです」

 各国の出産事情は違っても、赤ちゃんのかわいさは万国共通! 小さなプリンセスに、大きな声で「誕生、おめでとう!」と言っておこう。

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