深津絵里 母・諭美子さんが本誌に語っていた「愛娘への遺言」

投稿日: 2015年06月23日 00:00 JST

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 6月17日、書道家・深津諭美子さん(享年66)のブログが更新された。そこには、位牌と並んで白い骨箱の画像が添付され、まわりには一面の花束が。そして傍らには、優しく微笑む彼女の写真が写っていた。諭美子さんが肺がんのため、天国へ旅立っていたのだ。

 女優・深津絵里(42)の母でもある諭美子さん。本誌が彼女の肺がん闘病を報じたのは、昨年11月だった。当時の彼女は東久邇宮文化褒章を授与されたばかり。だがその授与式前日、ブログには《肺癌を患い 余命3ヶ月 長くて1年と宣告されて 今半年 毎日首肩腕の痛みを耐えて 治療もせず 毎日痛みに耐えて頑張ってます》と綴られていた。

 衝撃の事実だった。というのも、記者は以前から諭美子さんを知っていたからだ。数年前にギャラリーを訪れた記者を関係者だけの食事会に誘ってくれるなど、気遣ってくれた諭美子さん。そんな縁からか、がん告白の際に記者が連絡した際も会ってくれることになった。昨年2月に肺がん宣告を受け、4月8日に手術。だが、すでに転移していたという。

「医者には『手術はできない』と言われました。代わりに抗がん剤と放射線治療を勧められましたが、断りました。最後まで書道家としての活動をしたいと思ったんです。家族には反対されました。絵里も『頑張って』と言ってくれました。あの子が小さかったら考えたと思いますが、もうしっかり独立していますからね。だから『好きにさせてほしい』と言ったんです。最後には、家族も私の意思を尊重してくれることになりました」

 これまで、諭美子さんは周囲に娘のことを語らなかった。09年まで深津の名前を使わず『諭黄』と名乗っており、ブログにも娘の名前が出てきたことがなかった。彼女は書道家としての自信に誇りを持っていた。だが、そのいっぽうでは家族に言えなかったこともあったのだろう。記者の質問に、諭美子さんはその想いを語ってくれた。

「あの子が幼いころは私も働いていたし、夫も海外赴任中でした。家族は離れ離れで、夫と会えるのも年に2回ほど。だから、あの子には寂しい思いをさせたかもしれませんね」

 大分県別府市出身で、深津が幼いころはアパレル業界で働きながら子育てをしてきた。書道家としての道を歩み始めたのは、40代。もともと3歳のときに書道家だった父の影響で書を始めていたが、娘とともに上京したことをきっかけに活動を開始。50代には上海大学へ留学し、『漢字アート』という書とアートを融合させる独自の世界を切り開いた。

「私は頑固者ですから。家族も大変だったと思います。今回も、私の最後のワガママを聞いてくれました。そのことは……本当に感謝しています。そういえば、もうずいぶん家族で旅行に行ってないですね。最後にみんなでどこかへ行くのもいいかも。主人は海外生活が長かったから、国内かな。そうやって、家族が集まれるのっていいですね」

 5月には映画『岸辺の旅』でカンヌ国際映画祭に招待された深津。17日には現地レッドカーペットを歩き、世界中のメディアから注目を集めていた。諭美子さんの最後のブログは、その前日。それは、娘に心配をかけまいとする母のメッセージだったのかもしれない。 そして深津の帰国後に、容体が急変したという。

「最後は家族に看取られながら、息を引き取ったそうです。普段は忙しい絵里さんも、このときはカンヌから帰ってきたばかりで偶然スケジュールが空いていたんです。そのため、立ち会えることができた。まるで諭美子さんが待っていてくれたかのようでした。延命治療をしなかった諭美子さんの顔は、きれいなままだったそうです」(諭美子さんの知人)

 記者が見た彼女は、最後まで笑みを絶やさなかった。手にしていたのは、自身の書。そこには力強く『信』の文字が描かれていた。最後まで自分を信じ続けて歩むことの大切さを語った諭美子さん。その遺言は、女優・深津絵里にも受け継がれているだろう。

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