NHK「ドラマ10」人気を支える“おとぎ話と現実のバランス” 

投稿日: 2016年11月23日 17:00 JST

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NHK総合テレビで、開始当初は火曜、今は金曜の夜10時台に放送されているドラマ枠が“ドラマ10”。おもに女性視聴者を意識した番組作りが、40、50代女性からの支持を集めています。

 

41歳の主婦が年下の男に貢ぐために1億円を横領して海外逃亡−−。堕ちていくヒロイン梨花の空虚さ孤独、それを演じる原田知世の透明感が話題を呼んだドラマ10の『紙の月』(’14年放送)。脚本を担当したのは「私自身、ドラマ10にどんぴしゃの世代なんです」と語る篠崎絵里子さん(49)。

 

「罪を犯した女性がどう思われるか未知数だった『紙の月』ですが、『心の深いところにある襞を掘り起こされ、これからどうしたらいいかわからなくなって、考えさせられました』という声が多く聞こえてきました」(篠崎さん・以下同)

 

ヒロインの生きざまを見ながら、「私なら……」と“自分語り”をしたくなる女性が多いことにも気づいたという。

 

「私たちは『結婚して出産し、子どもがいること=正義』という価値観を埋め込まれた世代。離婚を経験し、子どものいない私は、自分を“人生の迷子”だと思っています。だから同世代の女性から反響があったとき、『みんなも同じなんだ』と、逆に救われました。“呪縛から解き放たれた”といってもいいですね。だからこそドラマ10のせりふは、自分の身から生み出しています。“一人の女”としての勝負でもあるのです」

 

「ヒロインは私」という目線でドラマを見ることができるのも、ドラマ10の魅力だ。

 

「私自身、『運命に、似た恋』(’16年放送)にはハマってしまって……(笑)。年下の彼に愛されるヒロインが素直に羨ましいし、同世代として、自分も女性として見てもらえているようで、安心したんです。ドラマ10には、ヒロインのようになりたいという“憧れ”と、懸命に生きてきた自分への“肯定”の、両方がある気がします。おとぎ話と現実のバランスがすごくいい」

 

パート従業員、DV被害者、シングルマザー、横領犯、前科がある女性、とドラマ10のヒロインの設定は多様。

 

「決して“勝利していない”女性のさまざまな人生を、年齢を重ねた美しい女性が体現するからこそ、感情移入ができる。ドラマ10のヒロインは、女性の欲望を満たしてくれるのです」

 

18日にスタートする新ドラマ10『コピーフェイス〜消された私〜』で、篠崎さんは脚本だけでなく、企画提案から関わっている。

 

「脚本家になる前から好きだったアメリカの人気作家の小説が原作です。極上のいい男と女が、波瀾万丈の運命を切り開いていきます。私がWOWOWで描いてきたサスペンスと、ドラマ10ならではのラブストーリーが融合した、ちょっと新しいドラマです」

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