美しすぎるピアニスト アリス=紗良・オット インタビュー

投稿日: 2010年04月06日 00:00 JST

美しすぎるピアニスト アリス=紗良・オット インタビュー

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 只今“美しすぎるピアニスト”として、注目を集めている、アリス=紗良・オット(21)。

インタビュールームへと向かうと、先に到着していたアリスは、部屋の片隅に鎮座するSteinway & Sonsのグランドピアノに座り、華麗に、優雅に弾きこなしていた。手足がスラリと伸び、まるでモデルのようなスマートな体型に、鮮やかなロイヤルブルーのブラウスを着たアリス。歴代金メダルを獲ったフィギュアの女王たちが、みなブルーの衣装を着ていたことを話すと、「それって本当?今日の私もメダリストかしら?」と、とてもチャーミングに微笑んだ。演奏を終えた時に一瞬みせる、ホットした(?)満足した(?)かわいい笑顔も人気を呼んでいる。先月、東芝グランド・コンサート2010 サカリ・オラモ指揮による、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団とのツアーを大盛況のなか終えたアリスは、多忙の中、発売中のアルバム「チャイコフスキー&リスト ピアノ協奏曲第一番」のこと、ピアノのこと、ドイツ・ミュンヘンでの生活など様々な話題について語ってくれた。ショパン生誕200周年の今年、『ショパン応援大使』に任命され、また7月には再来日公演も決まり、今後のアリスの活躍に大注目です!

アリス=紗良・オット(以下アリス)初めてオラモ先生と共演させて頂いて、凄く楽しかったですよ!

―― 管弦楽団によって、楽団のカラ―って違うものなんでしょうか?

アリス 楽団ごとに違いますし、毎回演奏するたびに違いますよ。場所やホールの違いでも随分変わるものなんです。その度に新鮮で、演奏も変化します。

―― お客さんの反応はいかがでしたか?

アリス すごく温かかったです。広島と名古屋、金沢、川崎と行きましたが、本当に弾いていて気持ちが良かったです!

―― 発売中のアルバム「チャイコフスキー&リスト ピアノ協奏曲第一番」では、6歳の頃から憧れだった故郷のミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団との初共演を果たされたわけですが、いかがでしたか?

アリス 6歳の時の書いた作文に「大きくなったらミュンヘン・フィルとガスタイクホールで共演すること」ってあるんです。本当に本当にずっと夢だったから、まさか21歳にして叶うなんて!今すごく幸せです。

―― 先日のバンクーバーオリンピックを観ていても思ったのですが、例えばフィギュアスケーターが氷の上を滑りだす瞬間のように、お客さんを前にして、鍵盤に手をおく瞬間って、いったいどんな心地なのでしょうか?

アリス まったく恐怖心はありません。むしろ楽しい瞬間です。緊張感は大切だけど、過度な緊張感はいりません。ピアノは私にとって言葉に代わる表現手段。ステージは私にとって一番素直にいられる場所なんです。だから楽屋にいて出番を待つ時間より、早くピアノでお客さんといっしょにコミュニケーションを取りたい気持ちで、いつもいっぱいなんです。

―― シーンと静まりかえったステージで、何千人ものお客さんがアリスさんの演奏に耳を傾けるんです。相当心臓が強くないとって勝手想像しているんですが・・・

アリス そんなことないですよ(笑)。みんなそれぞれ違うと思いますが、私の場合は、幼い頃から人前でピアノを弾く機会に恵まれていたので、慣れています。

―― 気持ちいいですか?

アリス そうですね、トークだとかスピーチするということになると、心臓の鼓動が速くなって頭の中真っ白になって緊張しますけど、ピアノはまったくそうではないです。テンションは凄くあがりますけど。

―― アドレナリン、ドーパミンが多く分泌されるのでしょうかね?

アリス そうかもしれませんが、コンサートが終わってからも興奮が冷めるまでしばらく時間がかかるんです。

―― そうするとアリスさんにとってリラックス方法というのは、逆にステージの上だったりするんでしょうか?

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アリス ある意味そうですね。とにかく自分が一番素直でいられる場所がステージの上ですね。

―― ピアノを弾き終わったあとに一瞬みせる、アリスさんの笑顔がすごくいいって、ファンの方の間では評判のようですね。

アリス ハハハ(笑)。3歳のときに、言葉で表現できないことをピアノで表現できるということを感じたんです。5歳のとき、ミュンヘンで2700人位が入れるホールでコンクールがあって、ちょうどその時は満席だったんですが、1分くらいの短い曲を弾き終わり、立ち上がった瞬間、お客さんの盛大な反応を浴びて、自分の言いたいことが全部伝えられたんだという満足感に浸ったんです。あの時のすごく幸せな瞬間を思うと、今でも、笑みがでるんです。

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―― ピアノ二ストという職業は、アリスさんにとって天職ですね。

アリス はい、そうです。3歳のときから「ピアニストになるんだ」って思っていましたもん。

―― 幼い頃は、ピアノの周りに柵があって、近づけないようになっていたと聞きましたが。

同席されていたアリスさんのお母さま)自宅にピアノがあって、私も私の母もピアノを弾いていたんです。ピアノは自動的に受け継ぐものというのではなくて、子供にはいろんな可能性があると思いましたので、自然と興味をもつのならやらせてみようと、いろいろとやらせてみて、これをやりたいと彼女がいうならやらせてみようかと考えたんです。でも、気がつくとアリスはいつもピアノのそばにいて(笑)・・・・。できたらドイツはサッカ―の国ですので、私はアリスに、スポーツを何かやったらいいかなと考えていたんですが・・・。

アリス でも、私運動音痴なんですよ~全然だめなんですよ~(笑)。

―― そうなんですか(笑)。やはりピアノに対してはDNAのレベルですでに才能が受け継がれていらっしゃる・・・

アリス 私は、生まれてくる子供たちというのは、みんな何かしらの才能を持ってうまれてくると思うんです。その才能を、はやく自分で気がつくか周りの人によって気付かせてもらうか、また大きくなってから気がついて、その道に進むのかいろいろなタイプがあると思います。だけど、やはり才能だけではなくて、私の場合はたくさんの人たちからの愛情を受け、多くのひとに囲まれてここまできました。一日にして、ポンと今日があるのではなく、21年間、みなさんの暖かい支援と愛情に囲まれてとても幸せに過ごしてきたことと、また努力も総合して、今があると思うんです。

―― では、話がガラリと変わりますが、お休みはどんな風に過ごされていますか?

アリス そうですね~、ミュンヘンにいる時はピアノの練習をしています。ツアーで旅に出ているとなかなかまとまった練習時間がとれないので。ほかにも、沢山のことをしていますよ。料理をするのも好きですし、絵を描くことも、美術館に行くこともありますし、映画にも、たまに友達に家に遊びに行って、2~3日家に戻らないこともあります。

―― 以前、ピアニストは大事な指を怪我するといけないからって包丁は持たないとか、料理をしてはいけないと聞いたことがありますが・・・・

アリス 全然そんなことありませんよ~。そんなこと言ったら、何でも出来なくなっちゃうじゃないですか(笑)。どうせ運動音痴なのでやりませんが、スキ―やオートバイやというと、気をつけないといけませんが、料理とかハサミを持つくらいは・・・(笑)。

―― あんまりこれも駄目、あれも駄目と言ってると、逆に怪我をしてしまったりとかありますからね。

アリス 今、世界で起こっている悲惨なことに比べたら、手のこと指のことなんて!ってくらいなもんです。

―― そうですか。以前友人が、ミュンヘンで食べたレバー料理がとても美味しかったって言ってまして・・・

アリス ありますね、美味しいのが!私レバーが苦手なんですが、レバーチーズとレバーペースト、この2つだけは大丈夫なんです(笑)。レバーとお肉をミキサーにかけて、それをオーブンで焼いて、パンに塗って食べて・・とても美味しいですよ!

―― アリスさんはお母さまが日本人でお父さまがドイツ人でいらっしゃいますが、普段の生活の中で、ふと感じる「こんなところが日本人っぽいな」ということはありますか?

アリス そうですね、お味噌汁を飲むこととかかな?日本人はお味噌汁を箸を使って飲むみますよね?ドイツ人はスープをスプーンで食べるんですよ。例えば、ミュンヘンにある日本料理屋へ友達と行くと、私は出てくるお味噌汁を箸を使って飲みますが、友人たちはスプーンで食べます。私は自動的に、お味噌汁の場合は箸、スープはスプーンって切り替わりますから、そういところが日本人的かなと感じます。またアリガトウと言う時に、ドイツでは1回だけで気持ちを表しますが、何だか、どこかで1回だけじゃ気がすまない自分がいるんです。2回か3回くらいアリガトウを言って、頭をさげないとアリガトウを言った気分にならないとか。そういうところも日本人っぽいでしょうか?
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―― では、オリンピックなどの国際試合では、日本とドイツのどちらを応援しますか?

アリス ハハハ・・・(笑)。国とかではなくて、気に入った選手やチームを応援します。前に、サッカ―のワールドカップで、みんながドイツを応援していたとき、私はロシアを応援していましたもん(笑)。みんなから、「あいつは何だ?出て行け~って(笑)全然気にしていませんけど(笑)。特に音楽をやっていれば、音楽を国境を超えて愛され、国籍なんて全然関係ないですもん。肌の色にしろ、音楽やっていて自分はどうだとか、自分自身も周りも全然気にしないですからね。

―― 音楽で世界は変えられると思いますか?

アリス 私はそうできると信じています。音楽は唯一の、現代まで生き残ってきた強い存在です。音楽によって戦争の原点である憎しみを癒し、変えられるものだと思います。だからといって今ある戦争をなくす、やめられるかは解りませんが、もしも音楽がなければ今の世の中はもっと酷くなっていると思います。音楽があるからこそ、まだ希望があり、今の状況で留まっていられているのではないでしょうか?そんなふうに思います。

―― ショパンが生誕200周年ということで、『ショパン応援隊長』にも任命されましたが、どんな活動をされていかれる予定ですか?ショパンに対して、思い入れなどはありますか?

アリス ショパンはフランスとポーランドとの間にアイデンティティをもつ作曲家です。最終的にショパンが伝えたかったことというのは、国境や苦脳だとかの狭間を超えた、愛情、博愛を音楽を通して伝えたかったのではないかと思います。応援隊長なんて、おこがましいですが、私も作曲家たちが伝えたかったことをこれからも伝えていけたらいいなと思っています。現代起きているテロなどの、根本となるのは、文化の違いや宗教の違いから起きてくるものだと思うんです。そういったものを音楽を通じて、博愛を伝えいていくことが大きなテーマだと思っています。

―― 19歳という若さでクラシックの名門ドイツ・グラモフォンと契約、ミュンヘンフィルとの共演、と夢が叶った今、次なる夢は何でしょうか?

アリス 私の今、1番大事な目標というのは、音楽家として、人間として、成長していくことです。ですから、70歳80歳になっても、ピアノを弾いていたいです。ステージに立って、音楽を通じて、お客さんとコミュニケーションをとれていられたらいいなと思います。

―― では最後に、読者の方の中には、クラシックにあまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、そんな方へアドバイスを頂けませんか?

アリス クラシック音楽というと、何か形式ばったイメージがあると思いますが、そう言ったことを一切考えず、予備知識も無く、気軽に楽しんでみて下さい。クラシック音楽を聴くにあたって、マナーだとかも一切ないので、眠くなったらあくびをしてもかまいません。とにかくそこで何かを感じとって頂ければいいんです。先入観を持たずに、ただ楽しんで、感じてください。
 

取材/ロミヒー・トンプソン

撮影/弥生
 

3月4日 タワーレコード渋谷店にて行われた『ショパン・イヤ―応援隊長』任命式

この日、150人を超えるファンが集まり、3 曲を披露しました

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演奏曲

ショパン:ワルツ  第2番 変イ長調 作品34-1

ショパン:ワルツ ホ短調 遺作 KK IVa-15

ショパン:ノクターンハ短調遺作

※いずれも「アリス=紗良・オット/ショパン:ワルツ全集(UCCG-1473)」に収録

 

プロフィル

★ありす=さら・おっと★

‘88年8月ミュンヘンにてドイツ人の父と日本人の母との間に生まれる。4歳でピアノ・レッスンを受け始め、7歳の時にドイツの名門「ドイツ連邦青少年音楽コンクール」で見事に優勝。これを皮切りに数々のコンクールで優勝や特別賞を受賞する。‘08年、クラシックの名門レーベルであるドイツ・グラモフォンとわずか19歳という若さで専属契約を果たした。妹のモナ=飛鳥・オットもピアニストとして活躍中。

 

アルバム

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アリス=紗良・オットオフィシャルサイト


『チャイコフスキー&リスト ピアノ協奏曲第1番』
2,800円(税込み)
ユニバーサル クラシックス&ジャズ

 

公演情報

京都市交響楽団

第537回定期演奏会
2010年7月17日 (土) 京都コンサートホール

大阪特別公演
2010年7月19日 (月) ザ・シンフォニーホール

群馬交響楽団

465回定期演奏会
2010年7月24日 (土) 群馬音楽センター

第29回 群馬交響楽団 東毛定期演奏会
2010年7月25日 (日) 太田市新田文化会館

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