鼓童「隠すものは何も無い。ふんどし一丁!」 

投稿日: 2009年12月08日 00:00 JST

 

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――今回は、全国8都市で13公演ということですが、見留さん、代表して、見所、聞き所をご説明いただけませんか。

 

 見留 太鼓というと、どうしてもお祭りのイメージが強いので、わざわざ足を運んで聞くような演奏ではないと思われるかもしれません。そんなはじめていらっしゃる方の、太鼓のイメージが180度変わるのが鼓童の演奏です。踊りがあり、唄があり、そして太鼓もいろんな種類があって、様々な演目で使われます。舞台では男性ばかりではなく女性も活躍します。

 

image ――鼓童というグループ名は、あの象徴的な大太鼓とともに多くの人に知れ渡っていますが、生で演奏を聞いたことがある人はなかなかいない。テレビとかでちょっと見たりとかされている方のほうが多いと思うんです。

2011年に創立30周年を迎えられるということで、メンバーが入れ替わったりという新陳代謝がいろいろとあったと思うんですが、その中で鼓童というクオリティを、常に保っていらっしゃるみなさんの努力というか、モチベーションというか、それはどういうところにあるのか。お一人ずつお答えいただけますか?

 

見留 考えてみたんですけど、別に置き換えて説明したらわかりやすいかなと思ったんです。例えば、うなぎ屋さんのタレがあるじゃないですか。

 

――はいはい。

 

見留 あれって代々ずっと繋がってるじゃないですか。でも、それに日々、その代の味付けみたいなのがずっと加わってきて、その伝統の味になってると思うんですよね。僕らもどんどん人が入れ替わってますし、そういう感じなのかなと思います。

 

――坂本さん、どうですか?若い世代の代表として。

 

坂本 僕は今まで鼓童にずっといたってわけじゃないですけど、時代の変化の中で、たとえ人が替わっても、常にベストな物は何かっていうことを探求してきたのではないのかなと思うんです。現状維持っていうのは結局衰退だと聞いたことがあります。受け身になると止まっちゃうなと感じるんです。ずっと同じことをやってるように捉えられることが多いんですけど、やってる自分たちは常に新しいことに挑戦しています。具体的に新しい演目に挑戦することもありますが、同じ演目でも更に深く突き詰める探究心みたいなものを大事にしているんです。

 

――宮崎さんはどうですか。女性の立場から。

 

宮崎 image女性の立場かわかりませんが、鼓童がずっとクオリティを保っていけている、いこうと頑張っているのは、そのとき、そのとき入ってきたメンバーが、とにかく一生懸命、自分の全身全霊を尽くしているからなのかもしれません。それをどの時代においても、大事にすることを上の人から学んできています。こういうことをすることが大事とか、こういう気持ちでいることが大切なことだと感じ学ぶ。そういう何か価値観みたいなものを継いでいく。それを自分たちもどう感じ取れるかが大切ですね。そこを感じ取って、全身全霊を込めて演奏することができるように日々努力をすれば、いつでも一生懸命な気持ちでいれると思うんです。舞台に立って表現できたときに、みなさんが評価してくださって、鼓童というクオリティが保っていると言ってくださるならば、本当に嬉しく思います。

 

――変わらないけれども、止まらないっていうのは一番難しいことだと思うんですね。読者の中には、鼓童をまだ観たことがない方もいると思うので、毎年繰り返される公演の中で、変わらない伝統の演目と何か新しく挑戦していく演目との融合を演奏者の皆さんがどういうふうに考えられていらっしゃるのか。順番にお答えください。

 

見留 そうですね。我々は、伝統を保存するグループではないので、確かに同じではあるんですが、先に言ったように、日々少しずつ何か変えてやろうっていう気持ちは持ってます。

 

坂本 同じようなことになってしまうかもしれないんですが、ツアーに限らず、日々、新しいことに挑戦しています。もちろん、演目自体を変えたりするんですが、例え同じ演目をやっても、やっぱり人が違えば全然違った表現になります。自分自身でもまったく同じ表現ということはありません。ですから、人が変われば、まったく違う表現になるのは当然なんです。いつも意識しているのは、自分がおかれた状況でベストの状態はどういうものなのかという点ですね。

 

宮崎 そうですね。私も同じように感じます。例えば、同じ人間が3人で同じ太鼓で同じことをやろうと思っても、全然違うものになってしまいます。ドンと音を出すことだけでも、全然違う音だったり、違う表現になるのだから当然かもしれませんね。だからこそ昔から同じ演目をやってきてても、やっぱりその時々の演奏者や、その時代とかによって表現方法や、中身も変わってくるんですよね。

 

――鼓童自体がその三十年の歩みの中で変わった部分もあると思うんです。旗揚げ当時の七〇年代末といえば、若者を中心にしたカウンターカルチャーが全盛でした。鼓童もそういった意味合いの強い集団だったと思います。現在は、むしろ主流文化側の芸術として、世界中に認知されていますよね。また地域に根ざした一つの集団に生まれ変わってきたという側面もあります。新しい鼓童を創造するメンバーとして、自分たちの鼓童はこうしてみたいという目標がありましたら、一人ずつまたお答えいただけますか。

 

見留 中心となっている演奏者の世代による違いは確かにあると思います。そこに新しい人が入ってくれば、新しい風を受けて、また少しずつ変わっていくのが自然なんだと思うんです。

 

――逆に今、俺だったらこうしたい、こうしようかなみたいなのはありますか?

 

見留 そうですね。目標はいつも自分で作っています。しかし、鼓童の持つ伝統的な「型」から外れ過ぎると、少し引き戻される。これでいいのかなっていうボーダーラインをさまよってている感じですかね。ここまで行っちゃっていいのかと試行錯誤を繰り返すんです。

 

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――坂本さんはどうですか。

 

坂本 結構難しい質問ですね(笑)

 

――まあ、言いづらいところもあると思いますけども。

 

坂本 僕は先輩たちがゼロから作り出した和太鼓集団という重みはいつも感じます。今は、鼓童だけじゃなく世界中に和太鼓グループがあって互いに切磋琢磨していく関係です。鼓童は、昔と一緒じゃ駄目な部分って言うものもあると思いますが、昔からの大事にしなければいけないものもあると思います。商業目的だけに染まってしまっては鼓童ではないし、佐渡での生活や先輩たちが積み上げた伝統を無視しすることは、やっぱり違うと思うんです。やりたいことは、その辺のバランスをうまく取って前進することだと思います。今の時代だからこそできる、難しいけどそういった挑戦をしたいと感じます。

 

――はい。

 

宮崎 今の時代、核家族だったり、コンピュータや携帯に独りで向かうネット社会とか、大家族や地域社会で集団生活を学ぶというよりは、社会全体が個人を重視したものになっていると感じます。私たちのこの演奏って、集団競技のようなもので、気持ちをみんなで合わせて、はじめて演目が完成するんです。力を合わせたときに出来る、想像を超えた世界を感じて欲しいと思います。力を合せることの大事さを、私たちの演奏を聴いてくれる人に伝われば、私はとても嬉しく感じます。

 

――今度は、個人的な質問なんですが、なぜ他の和太鼓集団ではなく「鼓童」に入ったのかをお教えください。

 

見留 僕はもともとアマチュアで太鼓をやってたんですね。今みたいに太鼓ブームでありませんでしたし、プロがあるっていうこと自体も知らなかったし。それでずっとアマチュアでやってきて、高校一年の時に初めて鼓童をみました。それで高校三年生の時に、鼓童が主催する第一回アースセレブレーimageションに参加しました。そこで鼓童のメンバーが教えてくれる太鼓教室に参加して、そのまま鼓童に入ってしまいました。

 

――坂本さんはどうですか。

 

坂本 僕の場合は、ロックが好きでドラムやってたんで、和太鼓には興味がなかったんです。むしろ古臭くてかっこ悪いなぁというのが和太鼓の印象でした。(笑) けれども鼓童を初めて見たときに、単純に格好良いなと心にすっと入ってきたんです。邦楽器を使ってるのにすごい格好いいというのは新鮮でした。単純ですがはじめのきっかけはそんなところです。

 

宮崎 私は最初に鼓童を見たのは中学生のときだったんですけど、自分が鼓童に入りたいっていう思いはありませんでした。大学卒業間近に、自分が就職、これから先何をやっていこうと思ったときに太鼓をやりたいと強く思ったんです。そのときに、ふと以前見た鼓童を思い出しました。他の太鼓グループも見たんですけど、皆がひとつになって演奏をする鼓童が一番印象に残りました。私もみんなの輪に入って、一緒に一つのものを作り上げてみたい。太鼓でこういうことが表現できるんだったらやってみたい。そう思って鼓童の研修所に応募しました。

 

image――なるほど。またちょっと個人的なことをお聞きしたいんですけども。今回の公演には、みなさんそれぞれ役割があると思うんですが、まず見留さんにお聞きします。大太鼓奏者ということで、今回の見せ所というか、ここを見て欲しいというか、そういうところがありますか?

 

見留 そうですね。いろんなタイプの太鼓も叩くんですけど、十二月公演も大太鼓を叩きます。自分の見せ所とは、と考えることもあるんですが、結局、ふんどし一丁でやるんですね。隠すものが何もないっていうことは、結局自分の生き様のような感じだと思うんです。大太鼓は、叩く人間の生き様を映し出します。そのへんを観ていただきたいと思います。

 

――生き様を見せると。

 

見留 はい。

 

――背中で見せるから見てくれという感じで。

 

見留 そうですね。

 

――坂本さんはどうですか。坂本さんは、うちの読者の中心、アラフォー女性のアイドルと聞いていますが(笑)

 

坂本 そんなアイドルなんて大それたことは…(笑)大太鼓ほどの見せ場はないのですが、どんな演奏でも小手先の技術に走らず、見留の言うような生き様を見せられたらいいなと思います。感動する瞬間っていうのは、演奏者の人間性に一瞬触れたときだと思うんです。自分の人間性に磨きをかけて、僕の生き様を観てくださいと胸を張っていえるよう精一杯、太鼓を叩きます。そこが僕の見せ所です。

 

image宮崎 十二月公演には、凛としていながらも女性のしなやかさ、滑らかさ、たおやかさ、を表現する演目があるんです。衣装も女性が普段着るような着物です。いかに女性の特性を活かした太鼓を叩くか、それが私の課題です。なので、そのへんの表現を頑張りたいなと思っています。

 

――坂本さん、ちょっとお聞きしたいんですけど、岡山では、坂本さんだけのファンサイトがあるとか?

 

坂本 いやあ。あれは知り合いが作ってるんですよ。(笑)

 

宮崎 とはいえねえ。嬉しいでしょ(笑)?

 

坂本 いや。嬉しいですよ。(笑)

 

――女性自身のウェブサイトにも、イケメン太鼓奏者として載るわけで、アラフォーの方々に、何かメッセージなどありませんか。よろしくとか。(笑)

 

坂本 いやー困った。わからない。でも、どうしよう。ああ…。ファッション雑誌とかに載っているおしゃれな服とか、あんまり格好いいなって、心底思ったことはなくて…その…服装なんかじゃなくて、本当に格好いい人っているじゃないですか。なんかそういう方が個人的には好きなんです。

 

image――そこをちょっと見て欲しいと。ルックスとかじゃなくて。

 

宮崎 私が要約しましょう。僕の中身を見てください。(笑)

 

坂本 中身を。(笑)

 

――宮崎さんが鼓童一番のアイドルと聞いていますが。

 

宮崎 (笑)人を笑わすのが一番のアイドルならば、多分私。

 

――そうなんですか。

 

宮崎 人が楽しんでくれると、すごいやっぱり嬉しいんで。笑ってくれると。とにかくいつでも笑って欲しいなと思うようなことをしちゃうんですね。

 

――特にコミカルなMCがナンバーワンだとか?

 

宮崎 そんなことないです。ただ喋るだけです。(笑)

 

――今回の十二月公演を女性誌の読者のわかりやすいように、「これだ!」と端的にアピールするところはありませんか?

 

見留 難しい。(笑)日本を感じてもらえたらいいなと思いますね。僕らも日本でやってると、日本っていう感じはないんですけど。海外に行った時に、日本の文化を背負ってる感じはするんですよね。太鼓を通して、日本にいながらにして日本を感じてもらえると嬉しいです。

 

――今すごく世界が混乱していて、いろんな問題が起きています。日本だけも年々自殺者が増加し、子供の虐待があったりとか、親子の仲でも昔では考えられないような事件があったりとか。最近で言えば、三十四歳の女性が保険金トラブルみたいなことがありましたよね。このような世の中で、鼓童がやられている音楽で、何か世界を変えることができると思いますか?今、鼓童ならば何ができるかという質問でもいいのでお答えください。

 

宮崎 鼓童のツアーは、その「ワンアースツアー」のタイトル通り世界を一つにつなげていく演奏旅行なんです。私たちが出会った人々が、演奏から一体感を感じ取ることで、人と人と繋がって地球が一つになれるという壮大な夢を共有できたら最高だと思っています。世界中にお友達が出来れば、友達がいる国に爆弾を落とそうと思わないじゃないですか。すべての人々が友達として繋がっていけば、大きなことを言えば、戦争がなくなるぐらいできるんじゃないかなと思います。

 

――心が風邪を引くっていう言い方もあると思うんですけど、仕事や育児のストレスで突然、鬱になったりする方が最近、急増しています。人間は、どうしても内向きに内向きに目は行くんですけど、外向き外向きに行かないところがあるんですよね。鼓童の太鼓の響きに心が揺さぶられ、気持ちが外に向かっていくといいですね。最後に、十二月公演に向けて、女性自身の読者に一言ずつメッセージをお願いします。

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見留 僕らの舞台っていうのは、視覚的要素と聴覚的要素に加え、体で感じる震動があります。太鼓の震動っていうのは、直に伝わってくるんです。是非、体で聞いてください。

 

坂本 えーっと、僕ら、あんまりやっぱり喋るの得意じゃなくて。(笑)喋っても伝わらないと思うんで、とにかく演奏を見にきてください。見に来てもらえれば、何か感じてもらえるんじゃないかなと思います。お願いします。とにかく一度見て来てください。

 

――では、最後に宮崎さん、締めをお願いします。

 

宮崎 鼓童には、いっぱい格好いい男性もいますしね、こうやって。(笑)太鼓を叩く姿を見るだけで楽しくなれるし、元気になれると思うんです。泣いちゃう場面もあるかもしれませんよ。喜怒哀楽を思いっきり舞台でみて、思いっきり自分でも表現してもらって、客席でもどんどん泣いてください。思いっきり感じる、感動する場を、私たちもそこで精一杯、創り出します。是非、会場まで足を運んでください。お待ちしています。

 

鼓童  [右から、みとめ・ともひろ(39)、みやざき・まさみ(35)、さかもと・まさゆき(25)]

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『鼓童十二月公演2009』スケジュール

12月2日 新潟県佐渡市アミューズメント佐渡

12月5、6日 新潟県新潟市新潟県民会館大ホール

12月8日 岡山県岡山氏岡山市民会館

12月12、13日 大阪府大阪市大阪厚生年金会館芸術ホール

12月14日 愛知県名古屋市愛知県芸術劇場コンサートホール

12月17〜20日 東京都文京区文京シビックホール大ホール

12月22日 神奈川県横浜市神奈川県民ホール大ホール

鼓童チケットサービス ☎0259-83-2330 (9:30~17:00、月~金)

https://www.e-tiket.jp/

 

 

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