奥田瑛二 WOWOWで2月13日に放送の〝家族と組織〟の狭間で苦悩する男性を描いた刑事ドラマ『ビート』で監督・主演!

投稿日: 2011年02月08日 00:00 JST

奥田瑛二 WOWOWで2月13日に放送の〝家族と組織〟の狭間で苦悩する男性を描いた刑事ドラマ『ビート』で監督・主演!

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映画監督・俳優として活躍している奥田瑛二さんがテレビドラマ初演出に挑んだwowowドラマW『ビート』は、
組織と家庭の狭間で揺れる刑事を描いた異色警察ドラマです。

監督として主演俳優として撮影にのぞんだ奥田さんに
作品についてうかがってきました。

取材中何度も出てきた『家族』という言葉をキーワードに、
奥田家のお話も聞いてきましたよ。

その取材の模様をご覧ください!

――今回、監督・主演を務めていらっしゃいますが、奥田さんがこのドラマを撮りたいと思われた点はどういうところでしょうか?
「プロデューサーから原作本を渡され、読んでみてこれは自分で撮りたいと。それが企画の第一歩ということになりますね。それで脚本家と話し合って原作を咀嚼し台本を作ったんだけど、それが原作と内容が離れているということでNGになり、数回書き直した。そうしたら原作とのバランスもよくなってきて、撮れる自信が出たぞと、モチベーションが出たということで、撮影準備にはいりました」

――脚本の段階でかなりの時間を要したということですか?
image「一年半ですね。練って練って練りました」

――原作を読んで奥田さんが深く感銘を受けた部分はどこですか?
「やはり家族。息子に拳銃を向けるというところから引き算していきましたね。出来の悪い息子を持つ父親、読み手としてはそこに魅力がいくわけです。その親子関係をどう見せていくかというところに興味があって、そうすると母親というものが僕のなかで最大に重要になってきた。そうすると家族ドラマになってしまうと言われたので母親の部分を少し削りました。削っても核が落ちないようにして、最終的にいまの形になりました」

――主演の島崎はその段階で奥田さんがやろうと決められていた?
「いや、違う俳優さんでした。スケジュールの問題等で断られ、自分がやろうと。となると監督と主演ですから、かなり覚悟しなきゃいけないんですよね。まず準備をしっかりしないといけない。ロケーション現場を自分の目で見て、通常の映画撮影のように進めていきました。そして短期間で撮りました」

――今回、監督と主演を務められていますが、奥田さんはご自身が撮られた作品に出演することが多いですよね?
「そうですね。最初の『少女』という映画では主演でした。それは自分で監督をするのでそのお祝いという意味で主演を務めようと。つぎの映画からは重要な役を演じているんですけど、その理由は重要な役をキャスティングすると高額なギャラがかかるわけです。けれども自分が演じればかからない。それを製作費に使えるわけです。それが自分が演じていた理由です。今回はそういう理由ではなかったんですけど」

――あらためて『ビート』を拝見していかがでしたか?
「最初の狙い通り、異色警察ドラマに仕上がった。それをテレビというメディアを通して『いいもん見せてもらったぜ』というところは成立しているなと思いましたね」

――今回演じられた島崎は、役職につきながらも会社と家族の間で苦悩する役どころです。演じていてその心情が理解できましたか?
「すごく理解できますよね。人って結局逃げられないものだと思いますし、逃げたら終わりですから。こんなことを言うのは初めてですけど、僕も逃げたいことが何万回あっても一切逃げたことはないので、びくびくしながらも立ち向かってきましたから」

――びくびくする場面がこれまで何度もあった?
image「ありますよ。びくびくと面倒くさいと逃げるというのは同じことだと思いますね。つまり世の中、セオリーが好きな奴なんて誰もいない。みんな虚勢を張って、でも、虚勢を張ってなくて弱虫もいるわけです、社会には。それは最低。ましてや家庭というものを築いていくときは未来ある娘、息子たち、会社においては部下もいて、それが父として上司として弱虫でびくびくとしていたらダメなわけですから、そういうところを自分に置き換えた場合に、島崎を演じて何を伝えたいというのはおのずと出てきますよね」

――島崎の苦悩というのは一般の父親が持つジレンマといいますか、かなり共感できる部分だと思いました
「(ジレンマ)持っていると思いますよ。島崎が拳銃を握ってはぁはぁいっているのと、会社の喫煙室にタバコを持ってはぁはぁしているのは同じことだと思うわけ。へたりこんでいる島崎を見てうなずいてくれる人がいれば、成功だと思いますね」

――奥田さんはここ10年ほど監督として大変ご活躍され、ここ数年で俳優業も精力的にされています。それぞれの魅力はどういうところにあると思いますか?
「僕は小学校5年生で役者を目指して、高校卒業と同時に汽車に乗って来て、次は映画監督になりたいと思った。両方知るとね、両方とも楽しさがあって、監督は監督で最高に楽しいし、俳優は俳優で信頼できる監督がいるとすごく楽しい。俳優業はこの5、6年で楽しくなってきた。監督はね、天職。これにおいて、利益を求めてはいけない。天職っていうのはね、そういうことを考えてはいけない。で、お金を稼ぐ仕事は適職。それは食べていかなければならない仕事。その天職と適職を混同してしまって失敗する人もいる」

――では現時点で俳優業は適職……
「適職だね。すばらしき適職」

――今回重要な役に高良さんがでていますけどそのキャスティングの理由は?
「狙いうちですよね。もう高良しかいないと。早いうちにスケジュールを抑えておこうと思ったんですけどすでに過密なスケジュールでしたね」

――それは監督から見て役者として……
image「すばらしい役者だね。徹底して関わるには彼を主役にしないといけない。今回、彼は主役ではないのでいじってない。いつかはいじくりまわしたい。でも今回はなんでもOKを出したから逆に彼は怯えていたらしいよ(笑)」

――奥田さんが思う『ビート』の魅力はどういうところにあると思いますか?
「それはね、仕事至上主義で生きてきた我々の世代が本当に大切なのはなんだ? って思うと、やはり我々の年齢になると家族との絆だったりする。それから逃げたい人もいっぱいいるんだよ。その逃げる理由を考えると、いやなことがあるから逃げる、いやなことがあるから逃げたくなる。でもぜったいそれから逃げてはならない。我々の世代は女房が本当に我慢をしている。だから定年したとたんに、離婚する夫婦がいる。そうならないためには、何かぎくしゃくしだしたら、ぜったいそれから逃げてはいけない、ということだと。それがイヤなら最初から家庭をつくらなきゃいいだけの話なんだから。そういう覚悟がなければ親になる資格はない、と思うわけ。だから大きなことも小さなことも含めて、親はぜったいに子供から逃げられないし、子供もけして親から逃げられない。それが僕のなかにあって、その島崎という男を通して、世の中の皆さんにそれを感じてほしいなと。それが僕の肉体を使ったメッセージかと思います」

――いま、虐待など、痛ましい事件が多いですが。
「あれは予備軍ですからね。そういう混沌とした社会状況があるわけですから、そうならないためには家庭が一番大事じゃないかなと思うんです。寝て起きて、生活の基本となる場所だから」

――ご家族のお話がでてきましたけど、お嬢様おふたりが監督と女優としてご活躍されています。奥田さんが相談を受けたりアドバイスをされたりすることはありますか?
「長女はね、監督業なので、聞いてくるしアドバイスします。ある種、徒弟制度みたいな。師匠と弟子の関係が成り立つ。ところが役者は相手が女じゃないですか。これは弟子関係が成り立たない。条件が変わってくるから。僕も教えられないし、向こうも言われたくないみたい。一回演技について言ったことがあるんですよ。そうしたら『あっそ。私、お父さんみたいな性格していないから』って言われてそこから何も言わなくなりました。それで自分の好きなようにしてあそこまでやっていますからたいしたものだと思いますよ。女優の娘に対しては一切何も言いません。聞いてもこないし。長女は監督業だから聞いてきますからアドバイスします」

――父親の立場から見ておふたりのご活躍をどのように思いますか?
「良かったねぇ、と。親の七光りをちょっとしか使わないで、自力でいろいろと努力してきましたからそれは良かったなと。僕は逃げていましたから。親バカにはなりたくないと女房に言っていましたから」

――奥田家は円満ということで?
image「円満は円満だけど、うちはクリエイティビティにあふれすぎてすごい緊張感(笑)。それはそれで逃げ出したくなる。女3人だよ。この年で女3人はね。10年前は居心地がよかったんだけど、娘が成長して一人前になってくるとね。女3人に共闘組まれた日には逃げ出したくなる。それでも逃げ出してはいけないと思って口を真一文字に結んで聞こえないふりをして過ごしている。戦っているよ(笑)」

――息子さんがそこにいたらまた違ったかもしれないですね。
「息子はいらない。俺みたいなのが生まれてきたらたまったものじゃない」

――今後は監督としての作品も控えていて、俳優のお仕事も控えている?
「そうですね。忙しくなりそうです。ま、いいんだけど、家族から逃げられるから。となったら、これまで言ってきたことと違うことになっちゃうな(笑)」

――では最後に『ビート』の見どころなどを読者にお願いします。
「ある種、島崎夫妻は夫婦のお手本のような関係だと思うんですね。夫婦って心の奥底を一番わかりあえるじゃないですか。そこにはずっといい恋愛があって、その人を理解しようとする努力を怠らないようにする。その努力を放棄すると離婚という道をたどる。でも努力をしたことによって信頼関係が生まれるよね、夫婦って。このドラマでは、お互いを信頼しあっている夫婦の傷つき方っていうかな、それを息子を通して、自分なりのスタイルで出せたと思うんだよね。だから最後のお母さんのシーンはまさに僕の狙い通り。中高年の女性なら、島崎という夫、男性を比較するのも一考だし、妻の役の宮崎美子さんを見て自分はどうなんだろう? と、考えるのもいいと思う。息子と照らし合わせてもいい。とにかくこのドラマを見ることによって自分の家庭を振り返ることができる。というようなことを思って異色警察ドラマにしたかった。完全なるエンターテインメント刑事ドラマだったら僕は引き受けていない。僕がやる意味はそこにあったんです」

おくだ・えいじ★

1950年生まれ。映画監督・俳優。『海と毒薬』『千利休・本覚坊遺文』『棒の哀しみ』など数多くの映画やドラマに主演。映画『少女』で 初監督、以降『るにん』『長い散歩』『風の外側』と作品を送りだし『長い散歩』はモントリオール世界映画祭グランプリ含む三冠受賞。2009年同映画祭の 審査員を務める。

ドラマW『ビート』

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WOWOW
2月13日(日)夜10:00~
再放送 2月19日(土) 昼12:00~
WOWOW ドラマW『ビート』スペシャルサイト
http://www.wowow.co.jp/dramaw/beat/

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