フランソワ・オゾン 現実と虚構の境界線を描き続けるフランス映画の旗手が新作を公開

投稿日: 2013年10月22日 00:00 JST

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心理サスペンス映画『危険なプロット』のフランソワ・オゾン監督は、クールな表情でこうつぶやいた。

「主役のエルンスト君みたいに、僕も親しく、ファーストネームで呼ばれたいなぁ」

オゾン監督といえば、カトリーヌ・ドヌーブらベテラン女優を起用した、ミュージカル仕立ての密室ミステリー映画『8人の女たち』がベルリン国際映画祭で高い評価を受け、日本でも話題になった。

今回の『危険なプロット』は、人間観察の力と文才を持ち合わせた生徒、クロード(エルンスト・ウンハウワー)と、文学好きの高校教師、ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)との、個人教授を軸にストーリーが展開する。

クロードは、同級生(バスティアン・ウゲット)の家庭をのぞき見て書いた作文を、授業で提出。その文才を見いだしたジェルマンは、彼に小説の書き方を指導する。刺激的な設定、読めない展開、意外な結末……。小説のコツを教えながら、ジェルマンは次第にクロードの世界観に引き込まれ、話の続きが気になって仕方なくなっていく。原作はスペインの戯曲家、フアン・マヨルガの作品だ。

「物語の内容が、僕の映画製作のプロセスに似ているから、観客にはそれも見てもらえるはずです」

過去の作品では、現実と虚構の境界線が見えなくなる中での、謎解きの面白さが評判となった。今作でも、そのスタイルは踏襲されている。クロードの書く小説を通して、人々の生活をのぞき見る2人だが、彼らの住む世界もまた、その中のひとつ。現実なのか、虚構なのか……。

「作中で、ジェルマンがクロードに『小説の締めくくりには、意外性がないといけない』と指導するシーンがあるんです。けれど、脚本も書いている僕にとっては、この言葉がプレッシャーで(笑)。そこで、ラストシーンをいろいろと考えました」

現実と虚構の問題は、映画のラストまで引き継がれていくテーマとなる。この秋、スタイリッシュでミステリアスな、フレンチ・サスペンスに酔いしれてみては?

 

ふらんそわ・おぞん

’67年11月15日生まれ、フランス・パリ出身。’90年、国立の映画学校フェミスの監督コースに入学。『サマードレス』(’96年)でロカルノ国際映画祭短編セクション・グランプリを受賞。’97年の『海をみる』を経て、翌年に発表した長編第1作『ホームドラマ』がカンヌ国際映画祭批評家週間で大きな話題となる。’01年、『まぼろし』がセザール賞の作品賞と監督賞にノミネートされ国際的にも高い注目を集め、翌年には『8人の女たち』で、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞


映画『危険なプロット』

監督・脚本/フランソワ・オゾン
10月19日(土)~、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー。公式サイトはhttp://www.dangerousplot.com/
(c)2012 Mandarin Cinema - Mars Films - France 2 Cinema -Foz


 

 

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