“水の怪物”フェルプスを変えたイメージトレーニングの重要性

投稿日: 2016年09月01日 06:00 JST

image

アメリカのマイケル・フェルプス選手がリオ・オリンピックでまたもや金字塔を打ち立てました。「水の怪物」とも呼ばれる彼は今大会で金メダル5個に銀メダル1個と、合わせて6個のメダルを獲得。これで金メダル獲得数はオリンピック史上最多となる23、メダル総数も28まで伸ばしました。

 

しかし実はフェルプス選手、子どものころは一つのことに集中できず、注意力がとても散漫だったそうです。そして彼が9歳のときにお母さんが病院へ連れていったところ、ADHD(注意欠陥・多動性障害)だと診断されました。その後しばらくは薬物治療を続けていましたが、お母さんの判断で水泳を始めることに。毎日のように水泳をすることで注意力の散漫さが軽減され、集中力が高まるだろうと考えたのです。その予想は、見事に的中しました。水泳を始めてまもなく、フェルプス選手は驚くべき才能を発揮。集中力と忍耐力も磨かれ、ついには障害を克服するに至ったのです。

 

フェルプス選手がここまで前人未到の記録を打ち立てることができたのは、身長193センチ・体重91キロという水泳選手にしてこれ以上ないほど恵まれた彼の体格、そして不断なる日々の練習があったからでしょう。しかしその背後には、彼が若いころから行っていたイメージトレーニングの影響も大きかったといわれています。

 

彼を指導してきたボブ・ボウマン氏は、フェルプス選手が10代のころから「ビデオを見ろ!」と言い続けていました。それは、自分の完璧な試合のイメージをビデオのように頭の中で再現しろという意味。それを受け、フェルプス選手は毎晩寝る前と毎朝起きた後に最高のレースをイメージするというトレーニングを開始。それもとても細かいところまで。水の感触はどうで、隣は誰が泳いでいて、どのように水をかき、どうターンして、フィニッシュをどうするか。それらを詳細にそして正確に何度も何度も繰り返し思い描いたのです。こうした何千回にもわたるイメージトレーニングのおかげで、フェルプス選手は本番も冷静沈着に泳げるようになりました。つまりレースでも練習を再現する感覚でリラックスして挑むことができたのです。

 

こうしたイメージトレーニングは、不測の事態に対しても行われていました。たとえば北京オリンピックの200メートルバタフライ決勝でフェルプス選手のゴーグルに水が入ってしまい、視界が奪われたことがありました。そのときも彼はパニックになることなく泳ぎきり、しかも世界新記録で金メダルを獲得しています。試合後のインタビューでフェルプス選手は「すべてはイメージどおりだった」と答えていました。想定外のことも想定する。それほど綿密なイメージトレーニングを行うことで、不測の事態でも慌てることなく自分の力を最大限に発揮できたのです。

 

人は慣れたものをこなすことが上手な生き物です。実際にやったことがなくても、やっていることを具体的にそして繰り返しイメージすることで、本番で力を発揮しやすくなるのです。物事はイメージトレーニングを習慣化することで、より達成しやすくなります。イメージすることで自信が深まり、状況の理解能力や判断能力が高まり、本番の緊張が解けて自分の望む行動がスムーズに行えるようになります。こうしたイメージトレーニングはスポーツ選手の専有物ではありません。フェルプス選手を見習い、みなさんの日常の生活の中でも取り入れてみてはいかがでしょうか。想像が創造する現実を、きっとみなさんも体験することができるようになると思います。Imaging is Creating。

この記事を書いた人

記事一覧

この記事を書いた人

ジョン・キム

'73年韓国・大邱生まれ。19歳で日本へ国費留学し、ハーバード大、慶應義塾大など世界の大学を渡り歩く。組織に縛られない「ノマドワーカー」の代表的存在として注目を集め、社会人版「キムゼミ」には多くの人が詰めかける。『媚びない人生』(ダイヤモンド社刊)、『来世でも読みたい恋愛論』(大和書房刊)など著書多数。
 

この記事が気に入ったら
いいね!/ フォロ− しよう

WEB女性自身の最新の情報をお届けします。

【注目アイテム】
「メスを使わない美容整形」コルギのパワーを自宅で!!
ジェニファー・ロペス、カイリー・ミノーグが「約20歳年下彼氏」を手に入れたワケ!
45歳、奇跡の美乳・原志保さんのボディを作るヒミツのグッズ公開!!
着るだけで、エステの効果がインナーに!!
可愛い47歳! 元CA佐藤亮子さんの大人気トラベルブランド

コラム・連載

もっと見る

女性自身チャンネル

もっと見る

“好感度1位”俳優パク・ボゴム 謙虚すぎる受け答えにウットリ2017.12.05

最旬スターのインタビューをお届けするK☆STAR LOVERS。今回のゲストは、今、韓国で最も愛される俳優のパク・ボゴム(24)。'16年に韓国で放送され、最高視聴率25.3%を記録した時代劇『雲が描...


ランキング