核兵器の先制不使用政策に反対する日本、唯一の被爆国の役割は

投稿日: 2016年09月08日 06:00 JST

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みなさん、こんにちは。蒸し暑い日が続きますが、いかがお過ごしですか。私は先日、フランス旅行から帰ってきた直後に脱水症状を起こし、都内の病院に運ばれました。点滴を打って今は完全に回復していますが、水分補給の大切さについて改めて痛感しました。みなさんも、こまめに水分をとることを忘れないようにしてください。

 

さて今回のコラムでは「核兵器の先制不使用政策」について取り上げたいと思います。8月15日付の米紙ワシントン・ポストは、「核なき世界」を提唱するアメリカのオバマ大統領が「他国から核攻撃を受けない限り核兵器を先に使わない」という政策の採用を検討していると報じました。この「核兵器の先制不使用政策」により核兵器使用のハードルが高くなり、核なき世界実現の大きな一歩になると期待されています。しかし日本をはじめ韓国、イギリス、フランスなど、アメリカの同盟国はそろって反対姿勢を示したそうです。

 

安倍首相は「この政策の採用によって北朝鮮などに対する核抑止力が弱まり、地域紛争へのリスクが高まる」との懸念を表明。実質的に反対姿勢を示したと同紙は報じています。唯一の被爆国として「核廃絶による平和な世界」をどの国よりも強く望んでいるはずの日本政府が、核兵器の役割を減らす政策に反対する。そこには理想と現実のギャップに揺れる複雑な状況がうかがえます。

 

つまり日本は唯一の被爆国でありながらも、安全保障上はアメリカの「核の傘」に依存せざるを得ないという現状があります。北朝鮮のミサイル発射や核武装の開発疑惑が懸念される昨今。アメリカが核兵器の先制使用を放棄すれば、日本の安全保障に重大な支障をきたす恐れがある。だからどの国より核なき世界実現を願いながらも、今回の政策を支持できなかったのだと思います。

 

09年、オバマ大統領は「世界平和における抑止力という観点から核の役割を減らし、最終的には完全廃棄を目指す」と表明しました。そうした核兵器根絶に向けた取り組みが評価され、同年にノーベル平和賞を受賞しています。大統領就任直後という実績を示していない段階での受賞に一部では疑問の声も。しかし核なき世界実現に向けた取り組みを“奨励する”という意味も込められていると、概ね好意的に受け止められました。

 

それから7年。たしかに、オバマ大統領は一定の成果をあげました。たとえばアメリカとロシアで全世界の核兵器の90%以上を保有しているという現実がありますが、そのロシアと武器を減らす軍縮合意の締結に成功しました。また記憶に新しいところでは今年6月、アメリカ大統領として初めて被爆地・広島を訪問しました。

 

ただ「核なき世界」というオバマ大統領が夢見た最終ゴールへの道のりは、まだまだ遠いのも事実。残された約6カ月という任期の中、未来へ続く成果を挙げたいという焦りもあるように思われます。今年3月の米紙ワシントン・ポストに寄稿した文章の中で、オバマ大統領は「アメリカは核兵器を使用した唯一の国として、核兵器をこの世界から無くしていくよう先導する道徳的責務がある」と言明しています。

 

いっぽう日本は核兵器を使用された唯一の国として、世界のどこよりも平和を大切にする国として、核なき世界実現に向けてアメリカ以上の役割を果たす使命があるように思います。それは決して楽ではなく、さまざまな障壁が立ちはだかる茨の道だと思います。しかし国籍を超えて平和を愛するみんなが手を取り合って乗り越えていくことで、その崇高なる理想はいつか現実となる。その日が必ず来ると心から信じています。

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ジョン・キム

'73年韓国・大邱生まれ。19歳で日本へ国費留学し、ハーバード大、慶應義塾大など世界の大学を渡り歩く。組織に縛られない「ノマドワーカー」の代表的存在として注目を集め、社会人版「キムゼミ」には多くの人が詰めかける。『媚びない人生』(ダイヤモンド社刊)、『来世でも読みたい恋愛論』(大和書房刊)など著書多数。
 

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