回り道も大事。「落第OK」のフランス式教育

投稿日: 2016年08月30日 17:00 JST

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息子が秋から無事中学2年生に進級出来る運びとなりました。フランスは落第が多いんです。毎年、1人、2人の子が進級出来ずもう1年同じ学年を続けます。日本だと落第はなんとなくネガティブな印象ですが、こっちは考え方が少し違っています。子供には子供の学んでいく速度があるというわけです。子供たちもそれを理解しており、無理して中途半端に学ぶならもう一度やればいい、という考え方が定着しています。

 

落第が頻繁にあるので劣等感を持たないで済んでいるのも事実でしょう。もちろん、落第したくないからみんな頑張るのは一緒ですが、将来的に見て、回り道も大事であることを子供のころから学校は教えているんです。これって大事なことじゃないでしょうか? とかく日本だと、全員が同じ方向に同じ時間内に向かわないとならないという強迫観念があり、自分だけ違っていることに劣等感がつきまといます。

 

実は私、もう100冊ほど出版をしましたけれど、小学生のころは国語が大変苦手でありました。テストを受けますと、落第点ばかり。先生の質問に対して、果てしない想像をめぐらしてしまい、テスト用紙の裏に長い感想文などを書いていたのです。とある先生が、本来ならば0点なところ満点をくださいました。そして「いつの日か君は作家になるだろう」と褒めてくださったのです。こういう教育は素晴らしいですね。その一言が私の背中を押し、作家に向かわせたのかもしれません。

 

さて、今日は半熟煮卵からのレタス丼という凄い連係料理を楽しんでいただきます。煮卵で使った漬けだれをそのままレタス丼で使いますよ。材料は次のとおり。

 

煮卵:卵6個、醤油70ml、みりん40ml、お酒30ml(お酒を抜きたい場合は、みりん70mlでもOK)、砂糖大さじ2。

 

レタス丼:レタス半分程度、鶏ひき肉250g、鷹の爪1本、にんにくパウダー適宜、オイスターソース大さじ2~3、塩・こしょう適宜、玉ねぎ半分みじん切り、チューブのしょうが小さじ1、ごま油大さじ1。

 

まず煮卵から作ります。沸騰したお湯に卵6個を入れる。塩も多め(分量外)です。ジャスト6分茹でたら、氷水に数分つける。殻をむく時注意、腹に少し亀裂を入れて腹側からむくと簡単。とんがったところからだと割れる可能性あり。保存袋に醤油、みりん、酒、砂糖を入れ、冷蔵庫で24時間漬け込みます。24時間後、まず卵を取り出し、残ったたれを蓋付きの保存容器に移し、みじん切りの玉ねぎ、しょうが、鶏ひき肉(生のま ま)、鷹の爪(お好みで)を入れ混ぜます。残りのスペースに大きくちぎったレタスをびっしりと重ねていき、蓋をして一度ひっくり返します。たれがレタスに回るように。その状態で10分放置したら元の状態にもう一度ひっくり返し、約2時間漬け込みます。それから、中身をざるに移し、余分なたれを一度捨て、そのまま残った具をフライパンへ。中火から徐々に火を入れていきます。レタスもしんなりとしてきます。この段階で油は何も入れなくて大丈夫です。最後に味を調えるために、ごま油大さじ1、オイスターソース大さじ2~3を入れ、にんにくパウダー、塩・こしょうを加えます。お椀にご飯をよそい、上に具をたれごとかけてください。さらに、その上に半分にカットした煮卵をのせて完成となります。レタス? と驚かれるかもしれませんが、これがめちゃ美味しいんです。ぜひ、トライしてみてください。甘くて、香ばしく、レタスとオイスターソースの相性も抜群。さらに煮卵が心をわしづかみにしてくれますよ。

 

幸せ家族に、ボナペティ!

 

エッセイで紹介されたレシピは、
辻仁成 子連れロッカー「希望回復大作戦」ムスコ飯<レシピ>で公開中!

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辻 仁成

作家。東京都生まれ。'89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、'97年「海峡の光」で芥川賞、'99年「白仏」で、仏フェミナ賞・外国小説賞を受賞。映画監督、演出家としても活躍。現在はシングルファザー、パリで息子と2人暮らし。
 
DESIGNSTORIES『JINSEI STORIES』
http://www.designstoriesinc.com/jinsei/

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