息子君、捻挫でSOS!

投稿日: 2017年08月01日 17:00 JST

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ロンドン出張の前日、予期せぬことが。息子が足を引きずって帰って来たのです。捻挫なので湿布をし、氷で冷やしとりあえず様子をみることに。出張のための打ち合わせが入っていたので、私はちょっと家を抜けました。するとまもなく息子から電話が。「どうした?」「アレックスのお父さんとお母さんがバイクでこっちに向かってる」「なんで?」「救急病院に連れて行くって」。アレックス君にスカイプで捻挫したことを告げたらしいのです。パパは仕事で外出中、と言ったら、私たちが病院に連れて行くわ、となったのだとか。優しいご夫婦なんです。慌てて彼らに電話をし「ぼくは柔道部だったから捻挫には詳しい。だから大丈夫ですよ」と説得。とりあえず戻ってもらうことになりました。ご迷惑はかけられませんからね。

 

家に戻ると、息子が「アレックスのパパがレントゲンを撮った方がいいってよ」と不安を口にします。確かに、素人判断は危険。救急病院に連れて行くことになりました。前回も深夜まで待たされ、しかも誤診をやらかしたところです。でも、明日からロンドン、仕方ありません。よし、行くか。シングルファザーはつらいですね。ところが案の定、待合室で延々待たされることに。息子が「どこが救急なんだろう」と愚痴ります。「仕方ないんだよ、お医者がどこも足りないので」。深夜1時、しびれを切らせて受付に行くと「急な手術が入ってね、朝までかかる見込み、どうします?」と言い出す始末。朝までは無理です。諦めて出直すことになりました。ロンドン行きまで24時間しかありません。

 

結局、当初預ける予定だった日本人家族に事情を説明し、アレックスの両親に息子を委ねることに。日本人家族は、奥様が妊娠中、もし何かあったらそれこそ迷惑をかけてしまう。アレックス一家ならばその点、気が楽です。勝手に飛んできて人の息子を病院に連れて行こうとするような人たちなんですから!(笑)私も生きていくためには働かないとなりません。ロンドンでの仕事をドタキャンすることは出来ない。しかし、ひとり親で全てを抱えてやっていくのも無理があります。生きていると近くにいる友人たちの協力が欠かせませんね。実はみんなそうやって生きているんです。私たち父子も世界の片隅でそうやって生きています。きっとこれからも、こういうことの連続なのでしょうね。生きるってたいへん過ぎて、涙が出ますよ(笑)。

 

さて、今日は、息子君のおやつに、お父さんお母さんのワインのおともにも最適なグージェールをご紹介します。チーズ味のシュー生地のおやつです。

 

材料:水 60㏄、牛乳60㏄、バター50g、塩・砂糖各5g、卵2個、小麦粉70g、グリュイエールまたはコンテチーズなどハードタイプのチーズをすりおろしたもの40g。

 

まず、水、牛乳、バター、塩砂糖を小鍋に入れ、沸騰したら火から下ろし、小麦粉を加える。再度中火にかけ生地がまとまるまで木べらで根気よく混ぜる。鍋を火から下ろし、溶き卵を5~6回に分け少しずつ加えていき、さらに根気よく混ぜる。分離しないよう卵を加えるたびによく混ぜることがポイント。よいところで、木べらで生地をすくって、振り落としてみてください。木べらに残った生地が、きれいな三角形を描いたらOK。生地にチーズを混ぜ合わせ、クッキングシートを敷いた天板にスプーンなどで直径3センチくらいの生地を並べていきます。霧吹き、または手を水で濡らし、生地を整え、上からトッピング用のチーズ(分量外)をかけてオーブンに入れます。180度に予熱したオーブンで15~20分焼く。きれいな焼き色がついたらできあがりです。

 

できたては最高ですよ。生ハムを挟んでも美味しいです! 詳しい作り方はウェブサイトをご確認ください。

 

ボナペティ!

 

 

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辻 仁成

作家。東京都生まれ。'89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、'97年「海峡の光」で芥川賞、'99年「白仏」で、仏フェミナ賞・外国小説賞を受賞。映画監督、演出家としても活躍。現在はシングルファザー、パリで息子と2人暮らし。
 
DESIGNSTORIES『JINSEI STORIES』
http://www.designstoriesinc.com/jinsei/

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