話芸を楽しむ!落語家さんが案内する観光クルーズに乗ってみた

投稿日: 2017年03月15日 17:00 JST

江戸時代の誕生以来幾度目か分からぬ落語ブーム到来!
数百年続いてきた歴史ある話芸を、
観光案内で楽しめる贅沢クルーズがあるらしい?
『落語家と行く なにわ探検クルーズ』を満喫してきた!

 

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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ……!

 

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古典芸能に疎いわたしのところまで落語のニュースが届くようになって久しい。
江戸時代に生まれ、伝統的な話芸として確立した「落語」。
最近では話題に取り上げられることもまた増え、
老若男女が寄席に足を運ぶらしい。

 

「落語」……。
めっちゃ気になるけど
落語研究会に入っていた友人の発表会でしか落語に触れたことがないわたしにとって、
寄席は想像つかない世界すぎてちょっと緊張する。
そんな時に出会ったのが
『落語家と行く なにわ探検クルーズ』だった!
それはクルーズ船に乗って話のプロである落語家さんに大阪を案内してもらうというもの。
観光もできて落語の世界にも触れることができる一度に二度おいしいクルーズだ。
これだー!!
これなら初心者でも気兼ねなく落語を味わえる気がする!!!
わたしはいざ、乗り場である「湊町船着場」へ向かった。

 

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JR難波駅から徒歩約5分。

 

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川の上でゆらゆら揺れるチケット売り場で受付を済ませ、乗る船を待つ。
現れた船体にわたしは思わず目を見張った。

 

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平べったい!!! かつ超ポップ!!!
そして落語家さん登場。

 

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この日の落語家さんは桂ひろばさんだ。
晴れ渡る空、黄色いクルーズ、青い着物の落語家さん、鮮やかに条件は揃った……!
「よろしくお願いします」とご挨拶し、気分上々で乗り込んだ。

 

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大きな窓からは外が広々見渡せる。
テーブルの上には事前に注文しておいたお弁当もセット。

 

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たこ焼きや串カツと言った大阪感溢れるものなどいろんなものが楽しめる船の上限定の「なにわ水都御膳」。
船内ではお酒なども注文可能で、グループで盛り上がるのにも絶好のロケーションだ。
快適すぎる環境が整ったところでクルーズが動き出す。
いよいよ落語家さんと探検開始だ!

 

まずはひろばさんの自己紹介から始まった。
「落語を聞いたことはありますか?」と問いかけると、
手を挙げる人もちらほら。

 

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とはいえわたしを含め、落語を聞いたことがない人も多いようだ。
「落語家は師匠から名前をもらいます。僕は“ひろば”という名前をいただいたんですが、それまで候補が4つありました。ひとつがふろば、ふたつめがこのひろば、大阪ですからなんば、そして4つめがはかば」
全く知らない落語の世界を、覗き見させてもらうような気持ちになる。

 

その間も、船は自転車ほどの速度で進んでいった。
「この船は“ほたる”って言います。なんでこんなに平べったいのかというと、大阪は地盤沈下で土地が低く、逆に水面は上がったので水面と橋の間が狭いんです」

 

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確かにこの低さ……!
言われてみればあっちの橋もこっちの橋も水面と橋の距離が異様に短い。

 

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橋の下から天井ガラスを見上げれば、橋の裏が間近に見える。

 

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橋マニアがいたら垂涎ものの鉄骨!

 

水都大阪とは言われるが、橋の数としては東京や神戸に負けると言う。
「市内の橋の数が881本。東京はなんぼあると思います?1,000本?それがね、3,800本ある。大阪より全然多いでしょ。でも大阪は、町の面積に対する橋の面積が日本一なんです」
普通の大阪観光では知ることのないマニアックな情報を
軽快なトークで次から次へと過剰摂取できる。
とびきり低い橋をくぐる時には「低い橋が多すぎて船長さんの腕が試されるんですよ」の声と共に、
どこからか流れ出すタイタニックのサウンド・トラック……。
いや!それ!沈んでまうやろが!!!
全力でツッコみたい気持ちを喚起させられるのはもう、
このクルーズのこってり大阪ワールドに染まってしまっているかもしれない。

 

船は時折、窓も天井もオープンになる。

 

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クリアな視界。風も気持ちいい。
しかしこれは油圧ポンプによって船を沈めることで客室を押し上げており、
この状態でいると低い橋と激突するためつかの間の解放感なのである……!
ずっとオープンじゃないからこそ、穏やかな室内と爽やかなオープンの緩急があるのもいい。

 

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ほとんどの橋の上には川を眺めるおっちゃんが。
こうやって手を振ってコミュニケーションを取れるのも、「大阪観光」の極意だ。

 

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行きは左右にある建物やそれにちなんだ歴史・ストーリーに終始したが、
帰りは乗客みんなで大喜利を体験しようというプチ・落語体験が始まった。
順番が回ってくるまでに、面白い回答を考える。
なんて発想力やスピードを要するんだ……!
実際やってみることで、笑ってもらうことの難しさを思い知ったし
面白くないことを言っても、面白くしてくれる落語家さんのパワーも目の当たりにした。
ここにその時のやりとりを書いても悲しいかな絶対面白くないので、
そこはぜひ体験して笑い転げてほしいところだ……!

 

10年以上探検クルーズで案内をしているというひろばさん、
「お客さんがフランス人ひとりだったとき」という困難も乗り越えて今
こんなに充実した90分を提供してくれる。

 

もっと落語家さんの本業を見たい……!
そう思ったわたしは「次は寄席へ行こう」と心に決め、
探検クルーズを後にしたのだった。

 

『落語家と行く なにわ探検クルーズ』
http://www.ipponmatsu.co.jp/cruise/naniwa.html
乗船料金:3,000円(大人)
3月25日~4月9日は桜の名所へコースを延長して、120分3,500円
お弁当「なにわ水都御膳」1,800円(2日前までに要予約)

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米原千賀子

ライター兼イラストレーター。へっぽこな見た目とは裏腹にシビれる鋭いツッコミで世の中を分析する。人呼んでうさこ。常に今日の夜ごはんのことを考えている食いしん坊健康オタクな一面も。webマガジンNeoLなどで連載中。

公式サイト
https://4bunno1.wordpress.com/
ツイッター
http://twitter.com/yonusa1
 

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