連載第19回 2014年の日本経済をウォール街から読み解く ユアサが指南「技を磨き、ブランド価値を上げろ!」

投稿日: 2013年12月27日 00:00 JST

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連載第19回  2014年の日本経済をウォール街から読み解く
ユアサが指南「技を磨き、ブランド価値を上げろ!」

2014年の日本経済の行方を、ニューヨークのウォール街から①、国際弁護士ユアサが一望します。

 

まず、日本の経済を語るときに避けて通れない重要なテーマは、消費税の5%から8%への増税です。しかし、それは分かりやすい切り口ですが、消費税のみが2014年の経済を読むキーワードになりうるとはかぎらない、とユアサは分析します。
消費税増税前の3月までの、いわゆる〝駆け込み需要〟は昨年来、日本の株式市場でかなり読み込まれています。建築、建設、不動産などといった非常に大きく、まとまった取引金額の分野に加え、他方では高額な耐久財に入る冷蔵庫、テレビなどでも駆け込み需要があるでしょう。
さらに、その後の経済波及効果も見込めるでしょうが、3月以前の駆け込み需要の後、これら建設や耐久財による波及効果が、4月以降何カ月続くかは、業界分野によりマチマチでしょうし、長いものでも夏頃までには息切れするかもしれません。

 

それに対して、消費税増税によって長期間にわたり、消費者の〝節約志向心理〟への影響が続くでしょう、とユアサ分析。
しかし、これらをプラスマイナスと、総合的にくくることもまた、無理があります。
なぜなら、高額な耐久消費財のカテゴリーに分類されるエアコンで考えてみると、たしかに消費税にリンクさせた営業努力で販売増加が見込めるでしょうが、一年後に振り返ってみれば、結局は2014年の夏の猛暑などの自然条件が鍵を握った、となるかもしれないからです。

 

また、住居用の不動産でも考えてみましょう。
アメリカの不動産市場は、地域により回復にまだまだバラツキがあります。好調なシリコンバレーなどの地区では、より高額な不動産物件への買い替えが積極的に行われています。
ところが日本では、誰しも不動産の長期的値上がり傾向を確信していたバブル時代でさえも、高い物件に買い替えるよりも、自分の不動産を売らずに粘って、新たな土地を買う傾向が相当強くあり、アメリカ人の目には理解困難と映っていました。
アメリカでは〝丸太小屋からホワイトハウスへ〟が政治の世界以外でも一種の合い言葉になっていて、買い替えが日本以上にナチュラルなので、不動産価格の上昇傾向と並行して、いい物件が次から次へとマーケットに出やすいのです。
日本は、売り手が売ることを先延ばしする、粘りに粘る独自のスタンスにマーケットの特徴があるように見えます
。 ですから、ハイテク景気の好況感に市場が呼応して不動産ブームが起こっている西海岸のシリコンバレー的展開が、不透明な2014年の日本社会にただちにはフィットしにくいでしょう、とユアサ分析。

 

さて、次に消費を担う日本の人々の家計の立場から分析します。
アベノミクスによって多くの企業へのプラス経済効果は出てきているものの、従業員などの収入面では一般論としては、まだまだその恩恵にあずかれていない、と当地ウォール街は見ています。
株価上昇は企業の収益力向上と繋がっているのですが、従業員たちの収入増加とは必ずしも繋がっていないという経済状況は、日本を含め世界中でまま見受けられるというのは、ウォール街の長年の経験です。
2012年末から2013年春の数カ月における、一気呵成の円安とアベノミクスの急展開で、ウォール街は網羅的なジャパン・ウオッチング体制を強化してきました。この傾向は2014年もまだ続く、とユアサは推理します。
例えば、ニューヨーク市場の株価が上下し日本市場が動く時、JR東京駅八重洲南口の斜め向かいに位置するマーケット情報の電光掲示板②が、世界に配信される日本発のニュースの絶好のカメラポジションと化すことも、世界のヘッジファンドのプロの間ではひそかに知られてきています。

 

ウォール街のクールな視線の先には、日本経済の長年の〝お家芸〟である「公共事業」も含まれています。
工事現場で頑張る多くの女性の姿も、近年、東京でもごく当たり前になっています。それでも一般論として、ウォール街の目には、公共事業の経済効果は日本社会の中で昔ほどの広がりは失ってきていると映っています。
その最大の理由の一つが、日本社会の「少子高齢化問題」である、とユアサ分析。
例えば、東京オリンピックの関連工事を、2014年に前倒しして実行することは議論され、実施されるだろうと考えられます。その場合には、それなりに大きな経済効果を日本社会にもたらすでしょう。
しかし、バブル時代に建設ラッシュで人手不足となり、海外から多数の外国人労働者の助けを借りた日本社会が、少子高齢化の中で、実質的な働き手の数でどこまで公共工事と歩調を合わせられるのか、ウォール街は疑問をもっています。簡単にいえば、公共工事のための働き手が、少なくなってきているとの懸念を感じている、とユアサは分析します。

 

少子高齢化で公共事業の経済効果が思うほど期待できない第一の理由に、地方で働き手が少ないことにより、地方での消費の活性化がより困難さを増していることが挙げられます。
第二に、首都東京では、地方から上京した者も含め、若い世代に公共工事より「ホワイトカラーで、しかも高額給与」志向が根強くあります。仮にも公共工事の代わりに日本のサービス産業が拡大すればまだしも、国際競争の現実は厳しく、そう願う若者の多くが隠れホワイトカラー失業者となってしまっていて景気回復のネックとなっている、と国際弁護士ユアサは分析します。

 

移民大国のアメリカですが、実は、昔も今も、ヘルメットをかぶり作業現場で活躍する働き手は外国人よりもオール・アメリカンである、というイメージが社会の通念となっています。
ユアサがパーティで会ったハリウッドセレブの中で、最もアメリカンという強烈な印象を受けた一人がハリソン・フォードですが、彼がスーパースターになる前、大工としての時代が長かったことは多くのアメリカ人の誇りなのです。

 

ここで、分析角度をアメリカ目線に切り替えましょう。
日米経済やグローバル経済の相関性から、日本の株式市場と円相場については、それなりにアメリカの中央銀行・FRB(連邦準備制度理事会)の新リーダーであるイエレン③の「金融緩和からの出口戦略」という方向性に一定の影響を受けるでしょう。イエレンは、アメリカの失業率の統計数字だけでなく、統計に表れない、隠れ失業を含んだ実質失業率を重視するので、細心にして、時として大胆な戦略をとる可能性がある、とユアサは分析します。
円は、基調としてはドル高円安の枠組みの中で、円安への日本経済の対応が注目され、局面によっては上下に振れ動く可能性も否定できませんし、ひょっとすると振れ幅の速度などによっては「イイ円安、時々ワルイ円安」が、2014年の日本のキーワードの一つになるかもしれません。

 

さて、そこで登場するのがTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)です。日本ではTPPが語られることが少ないので、国際弁護士ユアサが分析します。
すでに別の形で存在している、北米3カ国(カナダ、アメリカ、メキシコ) やASEAN諸国やオーストラリアとニュージーランドをめぐる既存の複数の自由貿易協定との、法的なすり合わせをどう決めるかが、最重要課題の一つです。さらに、TPPに近づきつつある韓国の主張も、ケース・バイ・ケースで加速し得るだろうと、アメリカではすでに予測されています。

 

逆に、韓国が日米を見つめることは、結果として日米論議を加速させることでしょう。結果的にはおそらく、お正月1週間の休み明けの早い段階での日米トークが、日本の立ち位置からは、2014年のTPP交渉のヤマ場の中のヤマ場!のせめぎ合いと化す、と国際弁護士ユアサは、断言します。
休み明け交渉で、アメリカ市場への日本製品の輸出増加につながる交渉成果を日本が顕著に挙げられない場合は、近い将来の日本にとってのTPPの経済効果は極めて限られたものになるでしょう。なぜなら、東南アジアなどアメリカ関係以外のマーケットで、日本が得るべきものがどうやって得られるのかは、今後参加姿勢を強める韓国の交渉方針により時間的にも内容的にも揺さぶられるから、とユアサ分析。

 

一方では、TPPと全く関係なしに、日本企業全体の近年強い傾向として、海外への雇用移転の流れが強く出てきています。他方、その流れに抵抗する企業群もあり、例えばトヨタグループなどは、東北地方も含めて日本での雇用確保と同時に、日本製品の世界での信頼とブランドイメージに大きく貢献しています。
出張で行ったシリコンバレーが予想外に寒かったのですが、街の中のITプロフェッショナルたちの春のごとき〝アゲアゲ気分〟は、ハイテク業界好調の中、予想以上のものでした。
だからといって、日本はこのアゲアゲ気分を学ぶ必要はなく、シリコンバレーのブランドイメージの高さにこそ、自らを重ね合わせ、自信を持ってやるべきことをやることが何より大切です。

 

2014年の日本経済の行方は、ある意味、2013年の真逆になるでしょう。
2013年は、アベノミクスの勢いを借りて、日本経済が世界を瞠目させましたが、2014年は世界の動きが、時に、日本経済を振り回すことになるかもしれません。
その理由は、シリコンバレーのアゲアゲ気分が示すように、アメリカ経済に生まれたバブルに遅れて乗ろうとしている日本経済に、リスク(危険)の香りをウォール街は微妙に感知しているから、とユアサ分析。
マラソンランナーや駅伝選手は、競争相手に寄り添って走っていたら相手を抜くことはできません。一定の距離をおいて、わが道を走り抜けてこそ、ライバルを追い越せるのです。
2014年の日本経済は、様々な世界のライバルばかり真横に見て、名ランナーなのに極めて凡庸な記録に終わるリスクが高いのです。

 

しかし、チャンスは、常に、危機の隣にあります。
不透明な時代の中、日本のビジネスブランドのイメージは、世界市場の中で依然として高いのです。
「失われた20年」といった国際社会からの揶揄にまったく動じることなく、日本の多くの仕事人たちの技を磨き続け、そのブランド価値をさらに上昇させること。さらに、世界の競争社会に日本のビジネスの「質」と「のれん」の価値を見せつけることが、「2014年の日本経済の行方」を握る最大のキーポイントである、と国際弁護士ユアサは断言します。

(了)

 

① ニューヨークのウォール街から
・・・・この原稿はウォール街で書きましたが、滞在中にユアサの大好物の新鮮なイクラを食べられなかったことがいちばんつらいことでした

 

② 電光掲示板
・・・・東京駅八重洲南口にあるみずほ証券本店営業部の前にある株価のボード

 

③ イエレン
・・・・ジャネット・イエレン。アメリカの女性経済学者で、FRBの新議長に就任予定

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