-11キロ話題の医師が語る“糖質制限法”のメリット

投稿日: 2013年11月29日 07:00 JST

「肥満や体調不良の原因の最たるものが、炭水化物。『ご飯を食べないと力が出ない』と考えているうちは、健康にもなれないし、痩せません」

 

そう断言するのは、『炭水化物が人類を滅ぼす』の著者で、練馬光が丘病院・傷の治療センター長の夏井睦(まこと)医師。糖質(炭水化物)を制限した食生活をスタートさせ、最初の半年で11キロものダイエットに成功した。それに加え、高血圧や高脂血症、睡眠時無呼吸症なども治っていたという。

 

「糖質は摂取後、すぐに血糖に変わるのが特徴です。血糖が増えると、体にさまざまな害を及ぼします。糖尿病の患者さんなどは、血糖を減らす機能のスイッチとなるインスリンがうまく働かないので高血糖状態が続き、目の網膜や腎臓に障害が起こるのです。健康な人であっても、食後に血糖を急速に上昇させる食品は、たとえ少量でも問題を起こします」(夏井先生・以下同)

 

糖質の中で、血糖をもっとも効率的に上げてしまうブドウ糖と、体内でブドウ糖に変わるでんぷんを控えるのが、この糖質制限法の基本だ。体は余ったブドウ糖を中性脂肪に変え、脂肪細胞にストックする。そのため太ることにつながるのだ。

 

「脳は、糖新生(脂肪とタンパク質をもとに体内で糖を作り、血糖値を維持するシステム)で作られる以上のブドウ糖は必要としていないんです。ですから、受験生の子に『脳の栄養のため、甘いものを』なんて無意味。脳のためにはむしろ、糖質制限したほうがいい。私は糖質制限をしてから、頭もクリアになり、日課だった昼寝もしなくなり、さらに疲れにくくなりました。毎日、院内を階段で移動しています」

 

では、糖質制限を実践する際に、食べてはいけない「NG食品」には、どんなものが?

 

「コメや小麦、砂糖は原則的に食べてはいけません。コメは玄米も含みます。また、にんじんやれんこんなどの根菜類にも糖質は多く含まれているので要注意。果物も、最近のものは甘みが強くなるよう品種改良されており、肥満の原因となります。糖質の少ないアボカド以外はNGです」

 

逆にいくら食べてもいいものは、肉や魚、そしてチーズなどの乳製品。葉物野菜や海藻、大豆製品もどんどん食べてOKだ。マヨネーズやバターなどの油脂類、さらには揚げ物も、衣の厚いものでなければ問題ないという。

 

ここで気になるのは「カロリー」の問題。糖質を抜いても、高カロリーの肉や油ものを食べたら、痩せないのではないか? 実際、夏井先生も、糖質制限で以前よりも脂肪を取るようになって、1日の摂取カロリーも増えた。にもかかわらず、半年で11キロの減量に成功しているのだ。

 

「これはどういうことか? つまり、カロリーという概念自体を疑わなくてはいけないのです。カロリーの数値は、食物を体内ではなく、空気中で燃やして発生した熱量が基になっています。しかし、人間の体温は最高でもせいぜい40度。数百度で燃やしたものとは比較できませんし、そもそも細胞内の代謝と、大気中の燃焼はまったく別の現象です。そう考えると、カロリーを気にすることそのものが、ナンセンスなんです」

 

正体不明のカロリーを信じるより、糖質を制限したほうが確実に痩せる、と夏井先生は断言する。とはいえ、家族がいるなかで、いきなり糖質をカットするのは難しい。そこで先生がおすすめするのは、まず夕食から糖質制限を始める方法。

 

「今の時期なら鍋がいいですね。ただし、すき焼きなどはみりんや砂糖が使われているのでNGです。中華料理もメニューの多くは砂糖をふんだんに使っているので、ひと口食べて甘さを感じるものは要注意。意外とおすすめなのは、居酒屋のメニューです。刺身、焼き鳥、冷ややっこなど。お酒はビール、日本酒、マッコリ以外は飲んでも大丈夫ですよ」

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