マイノリティ・レポート:ゲイ編⑤

投稿日: 2013年12月18日 00:00 JST

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(用語解説)
●Lesbian(レズビアン)―女性の同性愛者。
●Gay(ゲイ)―男性の同性愛者のことを特にゲイと呼ぶ。差別的な響きが含まれていたホモセクシャルに代わってアメリカの同性愛者が使い始めた言葉。
●Bisexual(バイセクシャル)―男性と女性のどちらも、恋愛や性愛の対象となる人。
●Transgender(トランスジェンダー)―身体の性別と心の性別が一致しない人をおもに指す。

【ゲイ→男性の同性愛者】
メディアを通じてみるオネエ・タレントと言われる人たちは、いつも賑やかで明るくて、なんだかとても楽しそう。
けれど、セクシュアリティを個性として発揮できる職業にないゲイは、見た目も話し方も、異性愛の男性とさほど変わりません。
そもそもゲイはみんなが女装するの? みんながオネエ言葉を話すの? なぜ男性が好きなの?
これら多くの『?』について、ざっくばらんに語ってもらいます。

【ゲイ編】
<参加者>
Aさん 40代前半 サラリーマン 彼氏あり 
Bさん 30代半ば サラリーマン 彼氏なし 
Cさん 30代前半 フリーターからプーへ  彼氏あり 


カミングアウト続編です。異性愛者も気になるLGBTのカミングアウト事情。今回はおもに職場へのカミングアウトについて聞いてみました。当事者が職場でカミングアウトする理由、しない理由とは。


■職場へのカミングアウト
デメリットしかない。ならば、する必要がない

――前回に引き続き職場へのカミングアウトについてですが、カミングアウトを『しない』理由を教えてください。

「無理だよね、デメリットしかないと思う。受け入れてもらったら気が楽になるかもしれないけど、でもそれ以上にデメリットのことのほうが今の日本では多いと思う」

「無理。働くことと性的なことは全く関係がないからね。オカマのほうが出来ることのほうが実は多かったりするし。オカマは気が利くから」

――たとえば、ゲイであることがバレてしまった。知られた上で、されたくないことってありますか?

「仕事の上で、セクシャルな部分って関係ないから、特別にこうしてほしいっていうのはないかな。ゲイであることによって、仕事の質が悪いというわけではないからね。だから、これまでと同じように接してほしい。一番嫌なのは、ゲイと分かった時点で『オレ、やられる、犯される』みたいな勘違いをする男性が面倒くさい。こっちだって、タイプがあるわけだし、もし、そんなことを言われたら嫌がらせだよね。セクハラというかパワハラというか、ハラスメントだよね」

――“ゲイ=アナルセックス”というイメージがやはり強いから、ゲイバレすると、お尻を押さえて『俺は(アナルセックス)無理だから』みたいなことを言うストレート男性って、けっこういるみたいですよ。

「あと、偶然2人きりになったときに、冗談だとしても『もしかして今、オレのこと狙ってる?』みたいなのもハラスメントだよね。女性と2人きりになった時もそんなことを考えてんのかよ? ってことだからね。誰が、加齢臭ただよう親父とやるんだよって」


「そういう経験がないからだけど、『もし』だと仮定すると……。Bさんと同じかな。あとは、さっきも言ったんだけど、勝手に言いふらさないでほしい」

「そう、親って部屋に入るんだよね」

「そうだね。秘密なのに秘密をバラす人っているからね。でもさ、仕事に性的部分は関係ない。されたら性的差別だよ」

「ま、でもさ、自分も含めて噂話が好きだから、影では色々と言われちゃってるんだよ」

「あと、ノンケはよく、女の子のシモの話をするけど、あれは個人的に止めてほしいと思う時がある。『女の子のアソコの匂いも色々あってさ』とかいう会話になると、僕は答えられないから、あたふたして赤面しちゃう。でも、その仕草を見て『こいつ童貞だ』って思われるのもシャクで」

――ま、でも、ノンケ女子も男性のシモの話をけっこうしますからね(笑)。その理屈で言うと、レズビアンは男性の性器についての会話が苦手なのかもしれませんね。ところで皆さん、『彼女はいないの?』とか聞かれたりしませんか?

「僕、よくそれを聞かれるんだけど、でも、人によっては『恋人いるのか?』っていう風に聞いてくる人もいるから、そういう時は、“この人は『彼女』とは言わないで『恋人』って言うんだ?”って、それだけで“いい人だな”って思う。もしかしてバレているのかな? とかも思うけど(笑)」

――男性なら=『彼女』、女性なら=『彼氏』になるとは限らないですもんね。『恋人』っていい言葉ですね。『彼女』って聞かれて『彼氏ならいます』とも言えないし。

「言いそうになるときはあるんだけど。『彼氏ならいます』って」

「そうそう。『元カレが』とか、ポロっと言いそうになるときがある(笑)」

「『彼氏が』『彼女が』をうまく変換できなくなりそうなときはあるよね」

■当事者でも分かれるカミングアウトについての意見
する自由、しない自由。自分の人生と、未来のLGBTの人生

――ところで、カミングアウトについてはLGBT当事者でも意見は分かれていますよね。『カミングアウトしたほうがいい』と思っている人とそうでない人と。

「しないほうがいいと思うな、今の環境なら」

「カミングアウトしたら絶対、人間関係が変わってしまうから、つらい結果を招くよね。無視されるようになってしまったとか、そういうことをよく耳にしているから。職場へ言うのは、メリットが全くないと思う」

「それに大きい会社だと異動も多いから、長く関係を築かない人たちに言ってもね。もし、小さい会社や個人のお店にいて、『この人とは今後、何十年もの長い付き合いになる』となったのであれば、そういう小さい会社は、結婚とかを心配してくれるから、言わざるを得ないかもしれないけど。ま、でも、言わなくて済むなら言わないでおきたいけどね」

――LGBT当事者で、カミングアウトについて前向きな人たちは、今後のセクシュアルマイノリティを考慮して、性に関して開かれた世界をつくりたいのかもしれないですよね。それについてはどう考えていますか?

「悪くはないけど、積極的に賛成できない。そういうパレードに参加するか? って聞かれたら、ノーだね。得がない。たとえばゲイであることによって、ゲイだけが高い税金を払わなくてはならない、とか、一方的に差別されているのであれば、平等を謳う活動はするけど、今のところそういうことはないから。でも、ゲイよりもレズビアンとかのほうが不利なことは多いと思うんだよね」

――ゲイは生物学的には男性だから、社会的にも男性として扱われ、所得も女性より多いですけど、レズビアンでも限りなくメンタルが男性に近い人、性同一性障害で、気持ちとしては男性と生きている人は、たとえ、どんなに仕事を頑張っても、待遇は女性ですからね。レズビアンカップルや、性同一性障害の女性+女性のカップルは、ゲイカップルに比べると、所得は低い。日本における女性の立場が、こういうところでも如実に表れていますよね。

「だから、女の子のほうがいろいろと活発に活動をしている印象があるかな。男のほうが、不利なことが少ないかも」

――となると、AさんとBさんは、ゲイパレードとか、けっこう冷ややかな目で見ている感じですか?

A,「うん」

「だって、映っちゃうし」

「やりたきゃやればいいし、自由だと思う。強要されるのは困るけど」

「でも、そういう人には、強要する人が多いんだよ」

「『なんで参加しないの?』とか言われることはあるね。それは大きな勘違いで、LGBTの為に思っているなら、ご自由にどうぞ、という感じ。活動は立派なことだと思うし、その人が満足するような活動をすればいいだけだし」

――Cさん、貝状態で静かですが、何かしゃべってください(笑)。

「そういう運動をするなら、もっと美しい人に出てもらいたい。『え、あなたが?』みたいな人が出てくるから」

「あ、それ、差別だ(笑)」

「テレビに出ている人で、生理的に受け入れられない超オネエな人がいるんだけど、その人が出ることによって、ゲイのパブリックイメージがそういう風に植えつけられるのが嫌だな……」

――あー、そういう意見は、何度か聞いたことがあります。

「あなたがゲイだってテレビで言わないでよ、みたいな。そういう風に思うときはある。テレビで出ているゲイキャラ、オネエキャラを見て、それがゲイ全体のイメージに結びついちゃうのが怖いというか」

「たしかにね。でも、それはしょうがないかなと思うけど

******************

『オレを犯さないでよ』『オレのこと狙わないでよ』――。
ゲイへ対するストレート男性からの何気ない台詞についての率直な意見が出ました。
ストレート男性がここを読んでいるのかは分かりませんが、参考意見にしていただければ。ほか、カミングアウトについては、当事者への辛口な意見も出ました。
次回は2013年最後の記事です。が、ゲイ編はまだまだ続きます。お楽しみに。

日和サクラ

ライター。宮城県石巻市出身。田舎者の好奇心から、19歳で初・新宿二丁目。それから長いきあいになり、現在、新宿二丁目在住。性的マイノリティにフレンドリーなタイにも約5年在住。

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