宮崎県~雪化粧した霧島連山最高峰で「神話の国」を実感

投稿日: 2016年03月29日 17:00 JST

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小雪舞う霧島最高峰・韓国岳(からくにだけ) 冬山トレッキング=神頼みが通じたのかガスが晴れ、絶景を堪能!

朝、宿の窓を開けると空がどんよりと曇り、路面が濡れている。夜中から朝方にかけて雨が降ったようだ。昨日は快晴だったのに……。朝風呂(温泉)で体を温め、地元の食材を盛り込んだ朝食をいただく。女将さんに水筒にお湯を詰めてもらい、出発だ。

宮崎山歩き第三弾は、霧島連山の最高峰・韓国岳(1,700m)。えびの市、小林市、鹿児島県霧島市の境にある。登山口はえびの高原の「えびのエコミュージアムセンター」。前から「韓国岳」という名前が気になっていた。調べてみると、「頂きから韓の国まで見渡すことができ、『韓国の見岳』と呼ばれていたのが名前の由来」だという。

9時過ぎに駐車場に着く。受付のおじさんに「上の方、雪は大丈夫ですかね」と確認すると、「多少残っているかもしれないけど、積もってはいないから歩けますよ」とのこと。念のためにアイゼンをザックの底に入れて、遊歩道を歩き始める。スタート地点の標高は1,200m。山頂までの単純標高差は約500mだ。歩き始めてしばらくして小雪が舞い始めてきた。硫黄山近くに来ると、火山ガスが噴出しているのだろう、かすかに硫化水素の匂いが漂う(その後、硫黄山近辺で高い濃度の硫化水素が観測され、2月12日から規制区間が拡大され、現在このルートは利用不可)。

20分ほどで登山届を記入するポイントに着く。ここから山頂まで1合ごとに標識が立っているのでペース確認にちょうどいい。3合目に向かう途中、開けた場所があり、甑岳の台形状の山容を楽しむことができる。樹林帯の中の緩やかな傾斜をのんびりと登っていくと4合目(1,450m)あたりから傾斜がややきつくなってくる。霜柱を踏みながら進むと、やがて樹林帯を抜け、5合目に。遮るものがなくなり、展望が広がる地点だが、ガス(霧)で周辺の山並みの景色は楽しめない。

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雪化粧したミヤマキリシマの群落はまるで「山のサンゴ」

さらに歩を進めていくと、低い樹木に雪が張り付き、樹氷のようになっている。ミヤマキリシマの群落が真っ白に染まった模様は、まるでサンゴのようだ。南九州で見る「雪のサンゴ」である。思わず見とれてしまう。上から初老の男性が下りてきた。両手にストックを持ち、慎重な足取りで進んでくる。すれ違いざま挨拶を交わしたが、風に当たった頬は真っ赤になっていた。「お気をつけて」と見送る。登り始めて1時間40分。11時に山頂に到達した。冷たい風が顔を直撃する。カメラの調整で手袋を外すと、指がちぎれそうだ。ここもガスで眺望はない。長くはいられない。写真を撮って、大浪池方面に下ることにした。5分ほど下りたところで、ひと休み。風の当たらない岩陰に腰を下ろし、熱いコーヒーを飲む。

「このガスが晴れてくれたら、高千穂峰を一望できるのに……」

山の天気は気まぐれだ。神さまのご厚意でガスが晴れることを期待し、その場でしばらく様子をうかがうことにした。待つこと十数分。奇跡が起きた。重く立ち込めていたガスが強風に流され、一瞬、天孫降臨の高千穂峰の全容があらわれたのだ。あわててシャッターを押す。青い水をたたえた大浪池、5年前に噴火した新燃岳を前景に堂々とした高千穂峰が存在感を主張する。ありがたい。きのう、高千穂峰を下りた後、東霧島神社で祈願したおかげだろうか。神話の国に、やはり神はいたのである!

絶景を堪能した後は、滑らないように気をつけながらの下山。木の階段状の道が続く。30分あまりで鞍部に着く。避難小屋から右折してスタート地点のえびの高原へと向かう。アカマツやモミなどの大木が立ち並ぶ森を抜け、鶏のさえずりが聞こえるようになると車道に出る。このあたりは国の天然記念物に指定されているノカイドウの自生地だ。5月にはピンクがかった清楚な白い花を咲かす。リンゴの花に似ている。牧野富太郎博士が命名したという。今度はその時季に訪れようか。

【行程】えびのエコミュージアムセンター~韓国岳山頂~韓国岳避難小屋~登山口
【所要時間】約4時間

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【温泉体験談】あの松井秀喜氏も現役時代に通っていたヌルヌルの温泉

大分ほど有名ではないが、南国宮崎でも温泉めぐりを堪能できる。今回の旅では3つの温泉を楽しんだ。まずは、宮崎市郊外の「クアファーレ清武温泉」(tel:0985-84-1635)。ナトリウム炭酸水素塩冷鉱泉。「日本の温泉には珍しい、軟水、食塩鉱を含んだ温泉で、特に女性の方には、肌がなめらかになり美容にも好結果が得られる」(HPより)という。温泉のヌルヌルとした感触がいかにも効きそうな感じがする。巨人の宮崎キャンプで臨時コーチを務めていた松井秀喜氏も巨人選手時代に入浴したそうだ。

霧島連山の麓にも温泉施設は充実。えびの市にある京町温泉郷の玉泉館(Tel:0984-37-1550)は、大正時代から続く老舗で、三角屋根の建物と洞窟露天風呂の「すっぽんぽん風呂」が有名。露天の湯船の奥が小さな洞窟になっている。泉質は単純アルカリ温泉。

空港から5分という好立地にある宮崎市自然休養村センター(Tel:0985-65-1291)は、「山の青島奥座敷」という触れ込みのかけ流しの天然温泉。ナトリウム―塩化物・炭酸水素塩温泉で一般の入浴料は420円。大浴場のほかに源泉風呂(32.7度)、歩行浴の浴槽、サウナも完備。宮崎到着直後、あるいは出発直前にちょっと立ち寄るには最高のロケーションだ。

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【チョウザメ料理】霧島連山の麓の湧水で味わえる珍しいグルメ

続いて珍しいグルメをご紹介。霧島連山の麓にある小林市は、市内に75カ所も湧水がある土地。その清冽な水を活かし、チョウザメの養殖に取り組んでいる。市内では数カ所の飲食店で「小林チョウザメにぎり膳」(1,200円)、「小林チョウザメ炙りちらし」(880円)を味わうことができる。レストラン待夢(Tel:0984-22-8754)でにぎり膳を試してみた。刺身、握り、唐揚げ、鍋のセットでリーズナブル。身は淡白で上品な白身。炙り、漬けがおいしい。コラーゲンたっぷりの鍋は女性にオススメ。ふだん出合うことのない料理だけに、ぜひお試しを!

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ANA 山ガールの宮崎自慢

南国の象徴・ブーゲンビリアがお出迎えします!

宮崎交通株式会社 航空部旅客・運航課
久寿米木(くすめぎ)郁さん(右)
赤木 友紀さん(左)

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【オススメ温泉情報】西郷隆盛が愛した山のいで湯

今回はまず、おふたりの先輩で県内の温泉事情に精通した下野ルミ子さんに、厳選温泉情報をうかがった。

「市内から近く、日向灘を一望できる温泉ということでお薦めしたいのが、青島にあるANAホリデイ・インリゾートです。開放感あふれた展望風呂で青い海を見ながらお肌に優しい弱アルカリ性炭酸水素塩泉の温泉にゆったりと浸かりたいですね。霧島周辺では、えびの高原にある白鳥温泉上湯。西郷隆盛が滞在して楽しんだ温泉で、単純酸性泉で裏山には蒸気が噴き出しています。景色もいいですね。小林市の神の郷温泉は100%源泉掛け流しの高濃度炭酸泉です。高原町の湯之元温泉はサッカーの本田圭祐選手も訪れたことがあり、高濃度炭酸温泉をそのまま湯船にいれた炭酸温泉掛け流し風呂で、しばらく浸かっていると体に泡がまとわりついてきますよ」

【オススメ温泉情報】ブーゲンビリアとイベントスペース

ブーゲンビリアは、県観光の父と言われた岩切章太郎が宮崎の景観づくりの一環として植栽等に取り組んだ花。

「空港名は2014年に3,048件の応募の中から選ばれたもので、岩切氏の思いに敬意を表しています。空港ビルでも、その苗を毎年県民にプレゼントするなど、長年普及に取り組み、空港のシンボル的な花と なっています」

1階にはさまざまなイベントが行われるオアシス広場があり、2月は巨人、ソフトバンクをはじめ宮崎でキャンプを行っている球団のグッズが販売されていた。

「夜、営業が終わってからライブが開催されることもあります。さまざまなジャンルのアーティストが、抽選で当選された招待客の前で素敵な演奏や歌を披露します。一青窈さんのライブが行われたこともあります。これからも県民のみなさま、観光客の方々に愛される空港であり続けたいと思っています」

宮崎の山歩きとグルメ、温泉、パワースポット情報いかがでしたか。「神話の国」、「ひなたの県」宮崎は山も海も食材も魅力いっぱい。ぜひ、足を運んでみてください。

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山田 稔

'60年生まれ。長野県出身。「日刊ゲンダイ」 編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会関連の記事を執筆中。趣味は山歩き、アジア・沖縄旅、男の気まま料理。著書に『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』(光文社・知恵の森文庫)。「分煙社会のススメ。」(光文社)
 

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