天皇陛下「生前退位」報道を直後に宮内庁が否定したワケ

投稿日: 2016年07月20日 06:00 JST

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(「ブータン~しあわせに生きるためのヒント~」展をご覧になられた両陛下(6月29日)。写真:JMPA)


13日、午後7時の「NHKニュース7」が天皇陛下(82)「生前退位」のご意向を突如報じた。テレビ関係者によれば「陛下はNHKの7時のニュースをご覧になるので、これは周到に用意されたうえでの報道だった」という。

 

「陛下は月に一回、皇太子殿下と秋篠宮殿下に、宮内庁長官を交えた会合を開かれており、かなり前から折にふれ、生前退位のご意向を伝えていました。そのため、宮内庁や官邸のごく一部は、知っていたそうです。ポイントは、なぜこのタイミングで報道されたのかということです」(宮内庁担当記者)

 

たしかに、今回の生前退位の報道には不可解な点があった。NHKに続き新聞、テレビなどの報道が相次いだが、その13日夜には、宮内庁の山本信一郎次長が「報道のような事実はいっさいない」と否定したことだ。

 

この背景を元宮内庁職員の皇室ジャーナリスト・山下晋司氏が解説する。

 

「(生前退位にともなう)皇室典範などの法律改正は国会で審議されるものです。国政に関する権能を有しない天皇は国会審議に影響を与える言動は避ける必要があります」

 

つまり、陛下自らが法改正を要望するのは憲法違反の恐れがあり、宮内庁はそれを避けたのだ。

 

じつは今回の生前退位報道には、ある思惑が存在しているという。皇室に詳しいジャーナリストが打ち明ける。

 

「NHKが皇室関係の報道をする場合、どんな情報であっても、宮内庁職員から必ず裏を取っている。でなければ、報道しない。今回、その裏を取らせ、OKを出したのは、山本次長とは別の、陛下に近い宮内庁幹部といわれている。彼には憲法改正の流れを止めたいという意図があったのです」

 

民放の政治部幹部が続ける。

 

「いわゆる改憲勢力は参院選で大勝し、衆院ともども憲法改正の発議ができる3分の2の議席を確保しました。憲法改正が現実味を帯びるなか、政治的な発言ができない陛下が安倍内閣に『沈黙の苦言』を呈したということです。

 

正式に天皇陛下のご意思が示されれば、国会は皇室典範の改正を優先させなければならない。憲法改正論議など吹っ飛びます。この生前退位が明るみになり、官邸には衝撃が走っています」

 

かねて平和を祈念してこられた陛下の「無言のメッセージ」だったのだろうか。

(週刊FLASH 2016年8月2日号)

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