第16回「冬でも海は楽しめる! パリからトゥルーヴィルへ。」~マダムミキのパリの食・デザイン365日

投稿日: 2016年11月08日 00:00 JST

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新年度が始まったと思ったら、10月半ばにはすでに秋休みがあったフランス。子供たちは大喜びですが、親たちは6週間ごとにやってくるこの2週間のバカンスはけっこう大変。仕事の都合をつけ、さて、子供たちをどこへ連れていってあげようか……。

 

もちろん、共働きでどうしても仕事の都合のつかない家庭のために、幼稚園にも小学校にも学童がありますが、私のまわりでは旅行に出かける子や、おじいちゃんおばあちゃんの家へ預けられる子がほとんど。今回、私は2人の友人と日程を合わせ、子供たちを連れてパリから電車で小旅行に出ることにしました。

 

行き先はノルマンディー地方にあるTrouville(トゥルーヴィル)。パリからいちばん近い避暑地として、古くからパリジャンたちに愛されてきた小さな港町です。トゥルーヴィルまではパリのサン・ラザール駅から約2時間。TGV(新幹線)はありませんが、直行の電車が出ているので、お昼前の電車に乗り込んだ私たちは電車の中でお弁当を広げ、遠足気分を盛り上げます。

 

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左:Trouville-Deauville駅。駅を中心にふたつの街に分かれている。

右:駅を出ると見えてくるTrouvilleの街並み。

 

2時間後、トゥルーヴィル・ドーヴィル駅に到着。そこは「トゥルーヴィル」と「ドーヴィル」というふたつの街が隣接していて、ドーヴィル派とトゥルーヴィル派に分かれます。ドーヴィルは街自体の規模も大きく、高級ホテルやブティックなんかも建ち並び、大人の雰囲気漂うシックな街。それに比べ、トゥルーヴィルは街自体が小ぢんまりしていて、かわいいカフェや店が建ち並ぶ、にぎやかで庶民的な街といえるでしょう。

 

私たちのようなお子ちゃま連れには、トゥルーヴィルが断然おすすめ。駅を出て右方向へ歩いていくと、その街並みが見えてきます。文豪マルセル・プルーストをはじめ、マルグリット・デュラスや、ポスター画家サヴィニャックが晩年をすごした街としても有名で、サヴィニャックのポスターや壁画が街のいたるところに飾られており、トゥルーヴィルの街をかわいく演出しています。

 

それにしても、こんなに寒い時期、海に行って何するの? と思われるかも知れませんが……これが、しっかり楽しめるのです。子供たちはまっすぐ続く砂浜で思う存分遊ぶことができますし、大人たちは楽しく走りまわる子供たちを横目に、海沿いのカフェでノルマンディーの地ビールを飲んだり、ひなたぼっこしたり。

 

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左:青い空と白い砂浜で、子供たちは思い思いの遊びをする。

右:作家ギュスターヴ・フロベールも、この街を愛したひとり。ホテル「ル・フロべール」のサヴィニャックの壁画は、トゥルーヴィルのシンボル的存在。

 

私がこの街を初めて訪れたのは5~6年ほど前。フランス人の友人がトゥルーヴィルにある別荘に招待してくれました。海水浴なんてできない寒い時期でしたが、海辺での楽しみ方は海水浴だけではない、と教えてくれたのがそのときのすごし方だったのです。

 

ホテルもたくさんありますが、今回、私たちは短期貸しのアパルトマンを予約。着いたら荷物を置き、とりあえず買い出しに、スーパーやレストラン、常設の魚屋さんが並ぶ街の目抜き通りまで出かけます。スーパーで最低限のものを調達したら、お目当ては今夜のメインディッシュ――ノルマンディーの海でとれた魚介類です。子供たち用に新鮮な魚を購入し、自分たち大人にはカキにビュロー貝にぷりっぷりのゆでエビに……ノルマンディーのチーズも調達し、ゆったりと夕食。白ワインがすすみます。

 

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左:街の入り口にずらっと並ぶ魚屋さん。とれたての魚介類は最高。

右:アパルトマンでの宴。テーブルには生ガキ、ビュロー貝、ゆでエビに、ノルマンディー産チーズやバターが並ぶ。

 

翌朝、砂浜でひと遊びしたら、ランチタイムには、ムール貝の白ワイン蒸し&フリット(フライドポテト)。これはどのレストランでも食べられる海辺の定番です。おやつには、海の家でワッフルやクレープを満喫し、満腹になったらまた砂浜で遊び、疲れたらカフェで休憩しながらノルマンディーのりんごでつくったシードルを1杯。その合間に、街のあちこちにあるアンティークショップをのぞくこともお忘れなく。そして夜はまた、魚屋さんへと買い出しに……

 

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左:小ぶりながら味がぎゅっと凝縮したノルマンディー産ムール貝の白ワイン蒸しとフリット。

右:アパルトマンの近くにあったかわいいカフェで、ノルマンディー産シードルなんぞを。

 

こんなふうにゆったりと、楽しいひとときが過ぎていきます。パリからたったの2時間で、子供も大人も思う存分楽しめる港町・トゥルーヴィル。もちろん、日帰りだって可能です。パリ旅行のついでに、フランスの避暑地ライフはいかがでしょうか。

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マダム ミキ(モーリヤック・ミキ)

大阪からパリに移り住み14年。大学で美術史を専攻、パリのCHRISTIE’Sで勉強後、主婦になり、ママになり……今に至る。コーディネート、通訳など、気ままなフランス人を相手に奮闘しています。
 
Instagram:@madamemiki
 

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