専門家が語る”業種によって就職しやすい大学”がある理由

投稿日: 2015年08月21日 06:00 JST

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一般的に私立大学で名門といわれているのは、早稲田、慶応、上智の私学最上位校。さらに“GMARCH”と呼ばれる学習院、明治、青山学院、立教、中央、法政の関東の6校。そして関関同立といわれる関西、関西学院、同志社、立命館の関西の4校だ。

 

だが、ひと言で名門私立といっても、偏差値から学生数、就職先まで千差万別。低い偏差値のわりに、就職がいいのは……。

 

本誌は、大学通信が出している人気企業325社の’15年卒の大学別就職実績をもとに、各大学の人気業界への入りやすさを調査した。各大学がその業界に就職した人数をその年の就職者数の総数で割る。それが“就職率”だ。各大学の就職者のうち、何%がその業界に進んだかを示す数字だ。

 

例を挙げれば、電機大手8社では平均偏差値55.1の立命が、就職率2.12と偏差値で上回る8校を引き離している。立命館はこの業界では「得する大学」といえる。なぜ業界によって、逆転が起きるのか?

 

「ある準大手企業の採用担当者は、早慶は相手にしないと。理由はプライドが高く、問題発生時に頭を下げられない人間が多いからだそうです。その点、GMARCHは素直に頭を下げられるし、使いやすいと話していました」

 

大学ジャーナリストの石渡嶺司氏はこう話す。業種や企業によっては、偏差値の高さよりも、使いやすさを選ぶ。また、各大学の特色も大きい。

 

「法政大学ではキャリアセンターに大手企業の人事担当役員を招聘して、就職に相当力を入れた。その結果、大手企業への就職率はアップしています。明治は昔からキャリアセンターに力を入れているし、根性がある校風は採用担当者からは評価が高い。セブン−イレブンの人事部長も『明治はいい』と話していました。立教は’06年に経営学部を創設。学生たちが企業と連携して、その成果を発表するカリキュラムがあり、就職率は100%に近い。青学は留学生を多く受け入れているため、グローバル人材が育つ環境と判断して、高評価をする企業も多い」(人事ジャーナリストの溝上憲文氏)

 

各大学が持っている特色。それに染まった人材が、その色に合った企業で活躍する。すると、その企業は再び、その大学に人材を求めようと考える。そのスパイラルによって、強い業界が各大学に生み出されるのだ。

 

また、地理的な問題も見逃せない。やはり、全国に支局がある新聞5大紙や、支店がある3大メガバンク。各地に工場を構える電機大手8社や大手自動車3社は、関西からの採用が多い。その逆もある。ほとんどの番組制作を都内でおこなう在京キー局や、東京の本社に機能が集中している3大広告代理店などは、おのずと関西の学生の足は遠のくのだ。

 

偏差値と就職先は必ずしも相関関係がない。ならば、もっとも自分の学力を効率的に使った人が、いちばんの勝ち組だろう。

 

(週刊FLASH9月1日号)

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