年々増加傾向…女性の未来サポート担う「卵子凍結」の実態

投稿日: 2016年08月27日 06:00 JST

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今年6月、助成金を使った初めての卵子凍結が行われたことが発表された。他の都道府県に先駆けて助成金補助を決定した千葉県浦安市では、現在、11人の女性が卵子凍結に向けて準備している段階だという。

 

アメリカではFacebookやappleなどをはじめ、卵子凍結に対する費用を補助する企業も現れ始めているという。卵子凍結が、私たち女性にとって身近な存在になってきているのは確かだ。

 

日本でも卵子凍結という言葉を聞くようになったが、実際にどういったものかを知っている女性は少ないのではないだろうか。そこで改めて、卵子凍結の実態を調査した。

 

「卵子凍結は現代に生きる女性にとって、人生をサポートする大きな役割を担えるのではないかと思っております」

 

そう話すのは、今年、健康な女性の卵子凍結を使い、初めて妊娠・主産を成功させてオーク住吉産婦人科の船曳美也子医師だ。船曳医師はこう続ける。

 

「女性にとって仕事をすることが当たり前の時代になり、その反面、結婚・出産が厳しくなってきています。しかし生殖年齢は限られており、仕事が大事な時期と生殖適齢期は同時進行で進むので、仕事をしている女性にとっては厳しい選択を迫られる。そこで、そんな女性たちの人生をサポートしてくれるのが、卵子凍結ではないでしょうか」

 

では、実際に卵子凍結とはどういったものなのだろうか。

 

「体外受精と流れはほぼ変わりません。1回の月経周期で約10個の卵子が育ちはじめます。一個が排卵し、残りは途中で自然淘汰され消えるのですが、その淘汰される卵子を排卵誘発剤の注射を連日打つことによって、発育させていきます。最後に排卵を促すためのhCG注射を施し、排卵直前の成熟卵を手術によって採卵します。体外受精の場合はここで精子と受精させ、受精卵として凍結させますが、卵子凍結の場合はここで採卵した成熟卵を凍結させます。凍結までを含め、採卵数にもよりますが、費用はおよそ30万~100万円となります」

 

一方、日本産婦人科学会や日本生殖学会は卵子凍結に対し、厳しい姿勢を見せている。日本産婦人科学会は健康な女性の卵子凍結について「妊娠率が低い」、「感染症のリスクや卵巣への負担」、「生まれてくる子供への影響が不透明」、「高齢出産につながりやすい」などの理由から「推奨しない」とし、日本生殖医学会は「40歳以上での採卵、45歳以上での使用は推奨しない」と条件付きでの容認となっているのだ。

 

実際に未受精卵子からの出生率の統計を見ると、41~42歳で5%、31~32歳で10%。いっぽう25歳で15%となっており、厳しい現状が伺える。

 

「凍結卵子の数が多いほど、そして若いほど、出産できる確率はあがります。しかし卵子は受精卵より初期の段階なので、受精卵より多くの数が必要になることを念頭に置いておいてください」

 

金銭的にも結果的にも厳しい現状だが、凍結に進む女性は年々増加傾向にあるという。

 

「当院で、社会的な理由により卵子凍結を行ったのは10年が初めて。当初は一ケタ代でしたが、年々増加傾向になり、2014年には100人を超え、現在も増え続けています」

 

少子化と叫ばれている世の中だが、女性の“産みたい”と思う気持ちは今も昔も変わらない。女性が産みやすい環境を作ることが大前提だが、現状は厳しい。そんな女性たちの救うための手段として卵子凍結が増加しているのも、必然的なものなのかもしれない。

 

(フリージャーナリスト/松庭直)

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