「権力をしばく!」ニューハーフ弁護士が明かした壮絶過去

投稿日: 2016年12月04日 12:00 JST

image

 

「どっかの市の前市長とか、どっかの国の現首相とかね。そういう権力を振りかざす奴らをしばくために私は弁護士になったんですよ」

 

そう話すのは、大阪地裁の前に立つ長身の美女・仲岡しゅんさん(31)。腰まである長い黒髪に、紅色のアイシャドー。彼女はかつてのくくりでいう“ニューハーフ”。正確にはMtF−−男性から女性へと性を“戻した”トランスジェンダーにして、闘う弁護士だ。バトルフィールドは、助けを必要とする人々の住む“故郷”大阪の下町だ。

 

仲岡さんが弁護士になったのは昨年の12月。司法試験を突破し、1年間の司法修習期間を経て、大阪の「なにわばし国際合同法律事務所」に入った。仲岡さんは1985年、大阪郊外のベッドタウンで生まれ。堅実、真面目を絵に描いたような家庭の長男として生を受けた。

 

「生まれ育ったのは、陸の孤島みたいな、山に囲まれた新興住宅地。いわば現代的なムラ社会でした。小学校も中学校もメンバーが変わらない。固定された人間関係のなか、本当に息をひそめるように生きていました」(仲岡さん)

 

小学生のころまで、自分はふつうの男の子だと思っていた。同級生たちが拾った成人誌を囲んで見て騒いでいれば、仲岡さんもその輪の外側からのぞき見て、ドキドキもした。しかし、思春期になっても女性にはまったく興味が湧かない。自分は同性愛者なんだろうかと考えた。一方で、一緒にいて心地がいいのは、男子ではなく女子だった。聞きかじった情報を頼りに、ひょっとすると自分は両性愛者なんだろうか、と疑いもした。

 

「いま思えば、公園のエッチな本でドキドキしたのは、大人の世界に触れたことによる興奮でしたね。女子といたほうが楽しいと感じたのは、単に女子会がしたかったんやと思います。でも、まだ幼かった私は、自分はゲイなのか、バイセクシャルなのか、いったい何なんや、と考え込んでました。また、当時はセクシャルマイノリティを指す言葉は『オカマ』とか『変態』なんてひどいものしかなくて、嘲笑の対象でしかなかった。だから、クラスメートはもちろん、真面目な両親にも、相談なんてできません。自分はそんなん違うって、ずっと自己否定して生きていた」(仲岡さん)

 

そんな仲岡さんだったが、大学1回生の後半から髪の毛を少しずつ伸ばし、うっすらメークもするようになった。自分の“オッサン”部分を消すための研究を重ね、化粧の腕も上達した。が、変化は戦略的に、ゆっくりと。2年ほどかけて少しずつ変え、周りに指摘されることもなかった。いっぽうで、自分がこの先、女性として生きていくことが、いかに困難かも理解していた。

 

「トランスジェンダーは、やっぱり夜の仕事に就く人が圧倒的に多いんです。でも、トランスだからって生き方も職業もかぎられるなんて、そんなのおかしいでしょう。夜の世界にも魅力はあるけれど、私は昼の世界で勝負をしたくて、そのためには揺るぎないものが欲しかったんです。就職差別されようが、『自分にはこれがある』と思える揺るぎない何かが」(仲岡さん)

 

それが弁護士資格だった。昨年、司法修習期間終了間際の仲岡さんは、現在籍を置く法律事務所の所長・金井塚康弘弁護士(59)から、「うちは闘う弁護士が欲しいんや」という口説き文句で誘われた。金井塚所長は「何の疑問も持たず社会や時代に流されていく若い弁護士も少なくない。そんななか、彼女のような人は、社会のおかしさを敏感に感じ取れる。たとえば戦争法案への怒りや、男性中心の社会への疑問でもいい。そういう感性を持って、大きなものと闘う姿勢を貫ける人を求めていたんです」と語る。

 

「物事は、下から見ないとあかんと思ってる。これまで私を支え、助けてくれた人たちは、言うたらいまの日本社会では底辺に置かれた人たちじゃないですか。そこを基準にしたら、偉そうにふんぞりかえる奴らが許せないんや。私がいま、こういう格好で裁判所に行ってること自体、一種の闘いやと思ってる」(仲岡さん)

【関連記事】

元CA合コンアナリスト語る壮絶過去「生活苦で母は宗教に」

全国で増殖中「合コン居酒屋」本紙記者潜入ルポ
アラ50でメジャーデビュー 遅咲き新人シンガーの壮絶人生

この記事が気に入ったら
いいね!/ フォロ− しよう

WEB女性自身の最新の情報をお届けします。

あなたにオススメ

【注目アイテム】
「メスを使わない美容整形」コルギのパワーを自宅で!!
ジェニファー・ロペス、カイリー・ミノーグが「約20歳年下彼氏」を手に入れたワケ!
45歳、奇跡の美乳・原志保さんのボディを作るヒミツのグッズ公開!!
着るだけで、エステの効果がインナーに!!
可愛い47歳! 元CA佐藤亮子さんの大人気トラベルブランド

コラム・連載

もっと見る

女性自身チャンネル

もっと見る

3分で種明かし!マッチが再び燃える仰天ハロウィンマジック2017.10.24

「ハロウィンでどんな仮装をしてまわりのみんなを驚かせようか」と考えているあなた!マジックを使って、さらに驚かせてみてはいかが?当日までに仰天のハロウィンマジックを覚えて、ワンランク上の夜を楽しもう! ...


ランキング