元女子アナのダウン症への取り組み「子どもたちに壁ない」

投稿日: 2017年02月09日 17:00 JST

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(撮影:松陰浩之)

 

「去年の3歳のお誕生日に、『何歳?』と聞くと、指3本で示してくれました。手話を数百語使ってコミュニケーションが取れていますが、発語のほうはまだ単語程度ですので、1歳児と同じくらいの成長過程かもしれません。とってもゆっくりですが、そのぶん、一つ一つのほんの小さな成長が、祝宴を開きたいほどの喜びになります。一緒に成長していることを実感できるんです。ニコにダウン症があるのは私にとっての“ボーナス”だと思います」

 

そう話すのは、今年1月7日、「希望の塾」が7月の東京都議会議員選挙の候補者を絞り込むための試験を開催し、受験していたことにより脚光を浴びた元テレビ朝日アナウンサーで1児の母・龍円愛梨さん(39)。'12年に退職後、アメリカ・カリフォルニア州に渡り、現地で活動する実業家と結婚。'13年5月5日に待望の第1子・ニコくんを36歳で出産したが、生後1カ月でダウン症があることがわかる。

 

ダウン症とは、通常は2本の21番染色体が3本になることで発症する先天性の遺伝子疾患で、知的障害や先天性の心臓、食道、甲状腺などの疾患、視聴覚障害など、さまざまな症状を伴うことがある。およそ700人に1人といわれるダウン症だが、乳幼児期に最も心配なのは心臓の病気の有無やその程度だ。

 

龍円さんはもちろん、四六時中離れずにニコくんの育児に専念。幸いニコくんは大きな手術をすることなく、順調に育ってきた。そして’15年、互いのライフスタイルの変化から夫婦は別離を選び、龍円さんはシングルマザーとして生きていくことを決意。帰国して、高齢の両親のいる都内の実家でニコくんと暮らしている。

 

「最初にブログをアップしたとき、アメリカでのダウン症のケアについて書いたところ、ダウン症のある子を持つ日本に住む方からの感想や問い合わせがすごかったんです」

 

龍円さんが自身の育児の経験を、初めてブログに公開したのは'14年3月21日のこと。そこでは、妊娠中に何度か検査を受けたが異常がみつからなかったことや、言語療法などをはじめ、アメリカの障害に対する手厚いサポート体制をつづった。

 

「スペシャルニーズ(特別な支援を必要とすること)専門に対応するスタッフが配置されているのがアメリカでは一般的で、どこに住んでいても手厚いサポートが受けられる法律もあります。でも、私のブログに多かったコメントは、日本の保育所や託児施設などでのスタッフの手薄さについて。大都市はまだしも地方となると、ほとんど何もケアがないところもあるんです。そのため、スペシャルニーズのある子や親同士が集まる場所も機会も少なくて、なかなか情報を得られない。私がブログで思いきって書き始めたことが、日本にいるママたちに役に立つのかもしれないと感じ始めていました」

 

“人に伝える”プロとしてのキャリアを結婚・出産で一時、封印していた龍円さん。しかしここで、自分のキャリアはスペシャルニーズのある子を持つ母親たちを励まし、つなぐことができるものなのだという、実感と使命感を抱いたのだ。そして'15年の帰国前後から、ダウン症への理解とサポートを広げるためのさまざまな活動をしていく。

 

言語療法、子どもと手話やジェスチャーで話す「ベビーサイン」などの講習や、親子の交流の場となる「DS(=ダウン症)SMILE CLASS」を開設し、主宰。'16年11月には、ベビーサイン認定講師の資格を取得。そして今年1月、シングルママと子どもをサポートする「ママユナイテッド」の立ち上げに参加。

 

「'13年に日本では、新しい出生前診断が導入されましたが、(染色体異常の)陽性判定が出ると、出産をやめてしまう人がほとんどだと聞きます。でもこれは、ダウン症の正しい知識と理解が不足しているからだと思うんです。まだまだ、私にはやるべきことがたくさんある!」

 

龍円さんは、障害のあるすべての子どもたちへの偏見や差別をなくすためにも、ダウン症のある子を見かけたときには、こんな対応を願っている。

 

「どうか《かわいそうな子》だと思わないでほしい。目をそらさないでほしい。ほほ笑みかければニッコリ返す子もいますし、対応の仕方がわからなければ、その親に質問してもいい。質問大歓迎です。子どもたち同士に壁はないのだから、大人同士が本当のバリアフリーな日本をつくっていかなきゃ!」

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