「日本で熱帯の伝染病流行の心配が」と識者が語る理由

投稿日: 2013年05月08日 07:00 JST

猛暑が熱中症を引き起こすように、さまざまな天候が体調を左右するケースがある。最近、新たな病気としてとらえられつつあるのが「気象病」だ。

 

「天候による体調不良は『気象病』といって、近年、認知されてきた病気です。頭痛やめまいのほか『雨の日は古傷がうずく』など、さまざまな症状が表れます」

 

そう語るのは、『健康気象アドバイザー』の資格を持つ、気象予報士の岡村真美子さん。女性のなかには、低気圧のときに頭痛やめまいに悩まされることがある人も多い。その原因は、気圧や気温の変化によるストレスだという。高層ビルのエレベーターに乗ると耳がキーンとするのは、代表的な症状。気圧が急に変化することで、体に負担がかかるのだ。

 

「地上にいる私たちの体には、つねに1気圧(=約1,013ヘクトパスカル)がかかっていて、これが意外と重いのです。人間の皮膚を広げると、表面積は1.7平方メートルくらいあるのですが、そこにかかる気圧の重さはなんと約16トン! 私たちは、それだけの重さを全身に受けて生活しているのです」

 

また、気象病は気圧に関するものだけではない。これから梅雨にかけて、一気にひどくなるといわれているのがアレルギーだ。

 

「ダニは気温20度から30度ぐらいで活発になる傾向があり、東京でいえばそのシーズンは5月から7月ごろ。また湿度が上がるほど繁殖力も強まり、その死骸がアレルギーを引き起こします。まさに、梅雨時はアレルギーのシーズンなのです」

 

真夏は暑さでダニの猛威は収まるというが、今度は紫外線が新たな気象病の要因に。紫外線UVAが『光過敏症』という疾患に影響をおよぼすというのだ。

 

「これは、日光の照射を受けた皮膚が異常反応を起こしてしまうもの。顔や手の甲など、日光にさらされる部分に発疹などが現れます」

 

そして、猛暑が招く『気象病』の中で、最近になって心配されているのが、熱帯の病気の流行。

 

「ここ数年、日本の夏は熱帯のようになってしまいました。今後、テング熱やマラリアが発生する可能性も否定できません。また、日本人はもともと温帯気候に住んでいるわけですから、体が熱帯気候に適応していない。このまま温暖化が進むと恐ろしいな、と思いますね」

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