高齢の親の病気別に把握する「最期」と「対処法」

投稿日: 2013年10月11日 07:00 JST

「親の幸福な最期はどうすれば迎えられるのか。介護を続けている人であれば、みな死なせ方に悩んでいるはずですし、それは愛情があるから出てくる思いだと思います。親が元気な場合、なかなか介護の現実が実感できません。そこでまず知ってほしいのが、自分の親が平均的にあと、どのくらい生きるのかということです」

 

こう話すのは『親の死なせかた』(PHP研究所刊)の著者で、自ら地域の老人医療に取り組んでいる医師の米山公啓先生(神経内科医)。厚労省が出している最新平均余命では、75歳の男性で平均11年余、女性で15年余生きるとの結果が。では具体的に高齢の親が病気になった場合、子供としてどのくらい介護にたずさわっていく覚悟が必要なのか?またどのように対処すべきなのか?医学的視点から、病気別に米山先生に聞いた。

 

【がん】

「がんは発症した場所とステージ(進行具合)によって生存率が大きく違ってきます。90歳で乳がんの手術をして完治する人もいる。高齢で手術に耐えられないと判断された場合でも、放射線や抗がん剤治療もあります。また痛みケアで楽にする方法もあります。担当医とよく相談して、治療を最優先してください」。いずれにせよ、一般的にがんは余命がある程度はっきりと示される病気。介護する側も覚悟が決めやすく、がんばりがきくという。

 

【脳卒中】

「初回発症の脳卒中の5年後生存率は61.7%で、そのうちなんらかの介助が必要な人は38.4%。寝たきりの人が8%というデータが出ています。つまりころっと死ぬ確立は低く、後遺症を負ったまま生存していく可能性が高い」。こうしたことから、脳卒中の介護は長期にわたることが多く、家族の負担も大きい。

 

【骨折】

「高齢者は骨粗しょう症などから大腿骨骨折などのリスクが高い。骨折から歩けなくなり、寝たきりとなるケースも少なくありません。しかし大腿骨骨折をしたから、即歩けなくなるわけではない。歩けなくなる大きな原因は本人の意志力。リハビリは辛いですが、きちんとこなす意志力あれば歩けるようになります」。それには本人が挫折しそうになったときに、子供として心の支えとなり、リハビリを持続させることで、もとの生活に戻ることが可能。

 

【認知症】

「英国ケンブリッジ大のブレイン教授らの調査では、認知症を発症した場合、配偶者か同居人のいるケースは平均余命7年、離婚や死別で配偶者がいないケースは平均4.4年でした。つまり一人暮らしの親が認知症を発症したら、誰かと同居するか、介護施設などへ入居することが命を延ばすことに直結します」。親が認知症を患っているかどうかの判断はとくに離れて暮らしている場合、非常にむずかしい。心配な場合は専門家に相談してみるといいだろう。

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