「英語は大阪のオバチャンの表現力に学べ」の理由

投稿日: 2014年04月29日 12:00 JST

名門の灘中・灘高から、京都大学法学部に進んだ、落語家の桂福丸。彼が古典落語のほかに得意としているのが、英語落語だ。

 

「古典落語を英語に訳したものをやることが多いのですが、その場合、日本語のシャレなどはそのまま訳しても使えないので、作り直さなければなりません。また、自分が発音しやすい英語に書き換えるので、英語落語は落語家によって、それぞれ内容が違うんです」

 

そんな彼が英語の表現をマスターするために取った作戦は、フレーズを丸暗記してしまう方法。

 

「日常でよく使う会話を、すべて暗記してしまうというのは、ひとつの手だと思います。たとえば、プロの声優さんが吹き込んでいる、子供向けの海外アニメのDVD。ストーリーもすでに知っているものが多く、フレーズが耳に残りやすいんです。映画のワンシーンを教材にしたDVDや、アメリカ大統領の演説なども、抑揚があって内容を覚えやすいですよ」

 

また、日本人の多くが英語を話すとなると、「文法が正確でなければ……」「発音がキレイでなければ……」という、変な強迫観念を持ちすぎる傾向がある、と語る。

 

「日本人は、真面目に考えすぎる方が多い気がします。他の国の人たちを見ていると、正確な発音でないのに『まあ、通じているからいいだろう』みたいな大らかさがあるんです。コミュニケーションの道具ですから、言葉自体よりも、仕草や表情でいろんなことが伝えられますから。でも日本の学校には『表現する』というカリキュラムがないので、難しいですよね」

 

そこで大事になってくるのが、伝えようとする自分の気持ち、エネルギーだ。

 

「大阪のオバチャンは、ふだんから表現力にあふれる人たちなので、外国に行っても臆するということがない。最近、僕が聞いた話ですが、ホテルの部屋に鍵を置き忘れたオバチャンが、『キー! イン! ミー! アウト!』の単語4つで乗り切ったとのこと。その話を聞いたときには感心しました。自分の知っている単語を駆使して、伝えることが大切なんです」

 

ただし、自分の知っている言葉で意思を表現するには、まず国語力が必要だという。

 

「さすがに、英語の辞書を丸ごと覚えるわけにはいきません。きちんとした日本語力をつけないと、英語も身につかないと思います」

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