都会を離れて暮らす“移住女子”という生き方「月15万円あれば…」

投稿日: 2016年01月27日 06:00 JST

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「出産3カ月後に夫の地元に移住しました。大らかな4世代の家族の中で安心できたことで、産後の体も回復し気持ちも楽になりました」

 

こう語るのは、大阪出身、大学時代の京都暮らしを経て、’06年に高知県の山間部・嶺北地方に移住したヒビノケイコさん(33)。築100年の古民家に暮らし、菓子工房「ぼっちり堂」を経営。親子4世代の家族の暮らしと、田舎の近所付き合いなどいいことも悪いことも正直につづったマンガエッセイブログで情報発信し人気を呼んでいる。

 

「地域に根差し長く暮らせる場所を探していたときに子供を授かり、どこで育てたいかと悩んだ末にひらめいたのが夫の実家のある四国の山奥でした。緑豊かなこの地域は結婚前から夫と訪れていたこともあり大好きな土地でした」

 

仕事は「全国とつながって何かしないと先はない」と考え、移住1年目からネット通販のお菓子工房を立ち上げた。地元の自然食材を使い手作りした菓子に彼女の手描きのイラスト包装が人気となった。

 

「自然豊かなこの土地にある愛すべきものを手作りしたかった。でも家で働いていたので地域の人からはニートと勘違いもされました(笑)。仕事が軌道に乗るまでの3年間は精神的にもきつかったですね」

 

’10年、カフェをオープンさせると熱心なファンが足を運ぶ大盛況で通販とカフェで月に100万円以上も売り上げた。

 

「地元の人にも『あそこはお菓子を作ってカフェを開いている』と私たちの“仕事”がやっとわかってもらえました。でも田舎暮らしは決してスローなんかじゃありません(苦笑)。カフェは肉体労働です。店を続けながらブログで情報発信をしたかったのですが、家の敷地に店もあるのでプライベートを分けられませんでした」

 

’14年にはカフェを閉店。エッセイとマンガによるブログ中心の作家活動に切り替えた。

 

「一家族分の“家計”を、現実と夢をすり合わせて田舎につくること。私はハードワークにならず、自分と家族が幸せでいられる稼ぎのある“小商い”ができればいいと思います。地方では最低限毎月15万円あれば暮らしていけます」

 

移住女子としての経験を講演することも多いヒビノさんは、「移住先では主軸になる仕事が必要」と話す。

 

「私にとり人生はアートです。経験を生かし『人生をデザインする』ワークショップやセミナーも開いていく予定です。移住はいいことばかりではありませんが、私は田舎で創造意欲をかきたてられる“逆境フェチ”かもしれません(笑)。今の移住は、人生の選択肢の一つとしてこれからこういう生き方をしたいと思っていく場所を見つけること。開拓者のように自分で人生を切り開いていける人には向いていると思います」

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