新しい老後のあり方「友友介護」とは?

投稿日: 2016年02月17日 06:00 JST

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誰しも年は取っていくもの。しかし、心配ばかりして具体的な準備をしなければ、老後は確実に不安なものになっていく。もし地域に同世代の仲間がいるなら、いざというとき「互いに協力する」関係を結んでおくといいかもしれない。そんな「友友介護」の準備を実践しているシニアの女性をご紹介!

 

東京都綾瀬市。豊かな自然に囲まれた閑静な住宅街の一角にある民家の玄関先の駐車スペース横には、レストランのような小さな黒板が立てられ、チョークで「カフェ・刻(とき)」と書かれている。この日、この場所で行われたのは、「カフェ・刻 新春に集う 平和を願うシャンソン」というコンサート。歌い手は「60代になってからシャンソンを始めた」という“民間”シャンソン歌手の小川美智さん(76)だった。

 

この家の主で、イベントスペース「すてーじ・刻」主宰の瀬谷道子さん(68)が言う。

 

「すてーじ・刻は’02年から、みんなが『やりたい』『見たい』『知りたい』と思うことをテーマにイベントを行ってきました。私たちを含め団塊世代のスタッフで、『女性たちが地域で楽しむ活動を』と毎回、企画を考えているんです」

 

瀬谷さん以外のスタッフは、森田安子さん(66)、蓮池みち子さん(64)、高橋康子さん(63)と、みな60代半ば。彼女たちが行ってきたイベントの内容は、「女性作家の作品の朗読会」「野菜ソムリエによる野菜塾」「ドキュメンタリー映画の上映」「気ままなランチ」など、多岐にわたる。

 

「『65歳』のあとの人生をどう過ごすかは、私は地域、つまり自分の家がある場所、生きている場所でどうやって人と結びついていくかが大切だと思いますね」(瀬谷さん・以下同)

 

こうした思いもあり、’02年に始めたのが、フリースペース「すてーじ・刻」だった。

 

「どんな人でも、家に帰ればさまざまな問題を抱えています。親のこと、子や孫のこと、夫のこと……。そんな人たちが、こういうフリースペースだからこそ、笑い合って、打ち解け合える。そのうちに、悩みを打ち明けたり、『うん、うん、わかる、わかる』と気持ちを分かち合ったりして、癒されることがあるんです」

 

それを日常の場所、つまり地域で運営していく中で、4人の信頼できるスタッフともつながった。

 

「ウチは、それぞれ得意な分野の業務を得意な人がやればいいっていうくらいの運営方針。だから過干渉にならないし、逆に誰かが困ったときは、全員でサポートできる。それは生活の部分でも同じ。距離を保っているからこそ、いざというときに思いきり助け合える“生涯の友”になれると思っています」

 

この60代女性スタッフたちの“絆”は、彼女たちだけのものではない。「刻」のイベントに一度でも参加した人は、女性としての「第二の人生の充実」を考えるきっかけとなるのだ。

 

「60代、70代を過ぎたからって、遅すぎることはない。地域の人たちでつながることができた私は、これからの目標は、地域に還元していくこと。だから、これからも清瀬市で、地元の方々とつながっていきたいと思うんです。そしてそれを、地域の次世代にもつなげていきたい」

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