「憲法97条守れ」新組織発足 自民草案「削除」に危機感

投稿日: 2016年07月07日 15:00 JST

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(写真・神奈川新聞社)

自民党の憲法改正草案で「削除」すると明記されている基本的人権の永久性を定めた「憲法97条」を守ろうと芸術家や学者、弁護士らが「97条の会」を発足させた。呼び掛け人の一人で映像演出家のよしむらしゅういちさんは「97条を捨てたいという人がこの世界にいるのか」と危機感をあらわにし、将来に残していこうと訴えた。

設立メンバーには、映像作家の丹下紘希さんや国際人権論が専門の藤田早苗さん(英エセックス大、人権センター・フェロー)、安保法制の審議で衆院平和安全法制特別委員会の参考人として意見陳述した弁護士の倉持麟太郎さん、東大教授の影浦峡さんらが名を連ねている。

設立を宣言した5日夜には、都内で「萎縮するな!日本の“表現の自由”」と銘打ってトークセッションを開催。日本の表現の自由について調査した国連の特別報告者デービッド・ケイ氏と親交がある藤田さんは調査経緯なども踏まえ、日本のメディアが政治権力に対して萎縮している現状などを報告した。

倉持さんは、かねて草案で「97条」が削除されている問題点を指摘してきた一人。草案の「Q&A」で削除理由について、「現行憲法11条と内容的に重複している」と記載している点について、「11条は人権を定めたセクション。97条は国の『最高法規』と示した章に記載されている。つまり97条を削除するということは、国の統治の仕組みとして憲法が最高法規であるという意味を失わせることになる」と解説した。

よしむらさんは1年ほど前に倉持さんの講演を聞き、97条の言葉の美しさを知ったという。その97条が草案で削除されていることを知り、驚いた。よしむらさんは「憲法は、基本的人権が絶対に損なわれることがあってはならないことを誓っている。これは戦争や内紛、独裁という、いくつもの試練に耐えて生まれた。将来にわたり、この97条を掲げていきたいと思っています」と来場者に語りかけた。同会は今後、ウェブサイトを立ち上げるなど、賛同者を募っていくという。

◇憲法97条
【現行憲法】この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

【自民党憲法改正草案】削除

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