夢破れ、突然の変貌 相模原障害者施設殺傷事件

投稿日: 2016年07月27日 14:00 JST

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(写真・神奈川新聞社)

一方的に偏見と殺意を募らせ、26歳の青年は未曽有の凶行に走った。相模原市緑区の障害者施設「神奈川県立津久井やまゆり園」で26日未明、19人が死亡、26人が重軽傷を負った殺傷事件。逮捕された元職員の男(26)は地元では好印象を持たれていたが、夢破れ、家族と離れて暮らす中で、一時はやりがいを見いだそうとした障害者支援の現場を去っていた。そして、予告した行為への準備が重ねられていた。

 

「障害者は生きていても意味がない」「安楽死させた方がいい」

 

それは寝耳に水の発言だった。容疑者が、津久井やまゆり園の同僚に「日本国の命令があれば(大量殺人を)実行する」と打ち明けたのは2月18日。驚いた園長が翌日に問いただすと「1、2月ごろ、こういった考えに気付いた。自分は間違っていない」と力説。その場で自主退職が決まった。

 

元々は穏やかで、礼儀正しかった。小中学校時代の知人は「明るい性格で盛り上げ役。人を傷つけたりもしない」。都内の私立大のフットボールサークルの先輩も「社交的で顔が広いイメージ」と振り返る。

 

教師を目指し、約5年前に母校の相模原市立千木良小で教育実習した。当時、授業を受けた中学3年の女子生徒(14)は「自分から子どもたちに声を掛けてくれて、放課後は鬼ごっこをした。他の先生や児童から『いい人』と評判だった」と明かした。

 

だが、夢をかなえることはできず、2012年末に同園に就職。同じ頃、両親と離れて千木良の実家で1人暮らしを始めた。

 

周囲が異変に気付いたのはその数年後。2学年上の幼なじみの男性(29)は、飲み会で「革命を起こしたい」と熱っぽく語る同容疑者の姿に戸惑った。「ノリで言っているのか、本気か分からなかった」。園の仕事も、当初は「施設の入所者がかわいい」と意欲的だったが、約2年前から「思い通りにいかない」「大変だ」とこぼすようになったという。

 

14年秋ごろ、元職員の女性(74)は施設職員から「(同容疑者が)入所者に暴力を振るっていて、どう対応していいか分からず困っている」と相談された。同容疑者は昨年1月、背中一面の入れ墨の写真をツイッターに掲載し「会社にバレました。笑顔で乗りきろうと思います」とコメント。今年2月20日には、精神保健福祉法に基づく緊急措置入院先で大麻の陽性反応を検出-と転がり落ちていった。

 

幼なじみの男性は、同容疑者の“主張”に取り合おうとせず「彼の発想は『入居者のせいで自分が笑顔を失った』『こいつらが死ねば(自分が)平和になる』ということ」とばっさり。「それにしても、ここまでのことをするとは…」と言葉を失った。

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