イノシシ侵入で棚田の稲全滅 被害の実態知って 秦野

投稿日: 2016年10月13日 15:00 JST

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(写真・神奈川新聞社)

秦野市のNPO法人「自然塾丹沢ドン会」(片桐務理事長)が復元・管理している棚田で収穫前の稲がイノシシに食い荒らされる被害に遭った。結成25周年を迎えた同会は15日に現地で開催する記念イベントで、今回の被害も取り上げて、人と野生動物の共存について考えたいという。

 

同会によると、棚田は丹沢山麓の同市名古木の西沢にあり、2002年から復元活動をスタート。約千平方メートルから開墾を始めて約3,500平方メートルまで広げた。130家族の会員らが毎年5月に田植え、9月に稲刈り、11月に収穫祭を行っている。

 

昨年度はコシヒカリ約600キロを収穫して、米を釜で炊きカレーライスにして味わった。

 

しかし、今年は初めてイノシシの大きな被害を受けた。8月下旬、周囲に張ったネットを破って複数頭が侵入、実った稲穂を食べ尽くしてほぼ全滅状態に陥った。会員が楽しみにしている秋の収穫祭も変更を余儀なくされたという。

 

記念イベント「生物多様性緑陰フォーラム」(同市などと共催)は、中央大学教授の鷲谷いづみさんによる「保全生態学からみた里山の生物多様性のいま」の講演などが棚田近くの野外会場で行われる。

 

片桐理事長は「被害は残念だが、近年各地で多発している野生動物による問題は人間に起因することでもある。今回、イベント参加者に被害の実態を知ってもらおうと、教材として棚田の一部を当時のまま残してある」と話している。

 

県の集計では、昨年度の野生動物別の農作物被害では、イノシシが約35ヘクタール、約122トンで最も大きい。周辺では被害が繰り返され、耕作放棄に至るケースも少なくない。

 

記念イベントは午後1時から。午前11時50分に小田急線秦野駅改札口に案内人が立つ。参加無料、駐車場がないのでバスの利用を呼び掛けている。問い合わせは同会・金田さん 電話090(6470)2850。

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