偏見どう向き合う 横浜・障害者施設建設断念

投稿日: 2016年11月07日 14:00 JST

image

(写真・神奈川新聞社)

 

知的障害者のグループホーム建設に反対する看板が、4年にわたり掲げられた横浜市瀬谷区の運上野地区。建設断念から約10カ月が過ぎた今も、地元は一部住民から噴出した差別への向き合い方を模索している。「ここは誰もが安心して暮らせない地域なのか」。自問を続けながらも、6日に開いた集いでは、中学生の言葉に希望を見いだすことができた。偏った価値観に抗する力は、確かに息づいていた-。直面した問題が、社会を変える一歩になろうとしている。

 

「本当に心が痛く、難しい問題ばかりだった」

 

阿久和北部連合自治会事務局長の清水靖枝さん(73)は、反対住民の説得を続けてきた日々を振り返る。

 

昨年3月には、自治会役員と反対住民、市などが同席した研修会を開催。知的障害がある子の親が「私が死んでからも、子どもが地域で安心して暮らせるため必要な施設なんです」と訴えても、反対住民側は「通学路の安全が脅かされる」「近隣施設とトラブルが起きる」と主張し、溝は深まるばかりだった。

 

グループホーム建設への抗議は、「絶対反対」と書かれた幅約2メートルの看板が複数枚、生活道路に並んだ。反対署名は地元の自治会長名で呼び掛けられ、地権者に「近くの別の土地で」と代替案を持ちかけても「ここで建設できなければ障害者を否定することになる」とされ、答えを見いだすことはできなかった。

 

今も地域に残る悔しさや葛藤。「ホーム建設を当たり前に受け入れていける土壌を常につくっておくにはどうしたらいいか」。建設計画があった地区に隣接する原中前自治会長の真下弘さん(50)も、自らに問い掛けている。

 

 

〈自分のことばかりになってしまい、障害者に対して『迷惑』というような考え方をするのは、絶対にダメだと思いました〉

 

6日、市立原中学校で開いた「見守り合いのつどい」で、同中2年の生徒(14)は、本年度の同区中学生作文コンテストの入賞作品を朗読。車いすの利用者がいたバス待ちの列で「急いでいるのに迷惑だ」と声を上げた大人を目の当たりにした経験から、「大人になっても、差別はいけないという気持ちをずっと忘れずにいたい」と話した。

 

地域に差し込んだ一筋の光。4月には障害者差別解消法が施行されたが、清水さんが実感するのは「どんな法制度があっても、結局は個人がどう考え行動するかが全て」ということ。だからこそ、力を込める。

 

「この子たちが大人になった時、同じ問題に直面しても、きっと反対運動に立ち向かってくれるはず。そうした温かい思いを、まちの中で育て続けたい」

【関連記事】

建設断念 障害者差別と看板(上) 反対運動 なぜ“成就”

建設断念 丸4年、当事者傷つけ(中)
建設断念 障害者差別と看板(下) 撤去の機運高まらず

この記事が気に入ったら
いいね!/ フォロ− しよう

WEB女性自身の最新の情報をお届けします。

【注目アイテム】
「メスを使わない美容整形」コルギのパワーを自宅で!!
ジェニファー・ロペス、カイリー・ミノーグが「約20歳年下彼氏」を手に入れたワケ!
45歳、奇跡の美乳・原志保さんのボディを作るヒミツのグッズ公開!!
着るだけで、エステの効果がインナーに!!
可愛い47歳! 元CA佐藤亮子さんの大人気トラベルブランド

コラム・連載

もっと見る

女性自身チャンネル

もっと見る

“好感度1位”俳優パク・ボゴム 謙虚すぎる受け答えにウットリ2017.12.05

最旬スターのインタビューをお届けするK☆STAR LOVERS。今回のゲストは、今、韓国で最も愛される俳優のパク・ボゴム(24)。'16年に韓国で放送され、最高視聴率25.3%を記録した時代劇『雲が描...


ランキング