「朝焼きどら焼」ふんわり10年 川崎の老舗和菓子店

投稿日: 2018年04月16日 13:00 JST

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(写真 神奈川新聞)

 

川崎市幸区の老舗和菓子店「新岩城菓子舗」の人気商品「朝焼きどら焼」が14日で販売から10年の節目を迎えた。「できたての、良いものを味わってもらいたい」。こだわり抜いたあんこを、ふんわりとした皮が包み込む。4代目の信念が込められた逸品が、きょうも店先に並んでいる。

 

早朝6時すぎ。甘い香りが漂う同店の工場で、徳植健太さん(34)が熱した銅板に手際よく生地を垂らしていく。焼き加減を注意深く見守りながら、次々と焼き色が付いた皮を完成させる。母親の由美子さん(58)が慣れた手つきであんこを挟んでいく。

 

1931(昭和6)年に同店を創業した曽祖父・三郎さんが94歳で亡くなったのを機に、大学を中退して職人の道に進んだ健太さん。4年の修業期間を経て、家業を継いだ。まず取り組んだのが毎朝、どら焼きを焼くこと。2006年秋に近くで大型商業施設が開業。客足が落ち込み、由美子さんが考えた立て直しのアイデアの一つが、朝焼きにこだわったどら焼きだった。

 

08年4月14日が記念すべき一日となった。当初は納得するものが焼けずに無料で配ったこともあった。火加減に影響するため、真夏でもエアコンはつけなかった。あんこの材料である北海道産の朱鞠(しゅまり)小豆の良さを引き出すため、砂糖は極力少なくするこだわりも。季節に応じて砂糖の量を調整するなど味を追求し、ほぼ年中無休で焼き続けてきた。

 

賞味期限は2日だが、店頭にはその日焼いたどら焼きしか置かない。「翌日に売っていたら朝に焼く意味がないから」と健太さん。評判は徐々に広がり、税込み120円の「朝焼きどら焼」は当初の約5倍、1日平均200個売れる看板商品に育った。

 

地元農家のイチゴを使った「ジャンボ大福」など新商品開発にも余念がない。「良いものにこだわっていきたい。廃棄によるロスはあるかもしれないが、お客さんは真剣な姿を見てくれている」。地道な積み重ねの先にしか、人の心に響き、寄り添う和菓子はできないと肝に銘じている。

 

営業時間は午前8時~午後8時。不定休で4月は14日と24日。

問い合わせは同店電話044(522)2721。

ホームページはhttp://shiniwaki.com/

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