三線文化守り発信 沖縄県系若者、職人に製作学ぶ

投稿日: 2016年07月19日 13:00 JST

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(写真・琉球新報社)

米国から県費留学生で来沖している沖縄県系移民4世の神谷ジョセフ嘉益(よします)さん(29)、3世のゲスリング・マイヤさん(23)の2人が、7月から県三線製作事業協同組合の加盟店で三線製作を学んでいる。神谷さんは三線が修理できずに困っている米国の県系人のため、ゲスリングさんはカンカラ三線を製作して沖縄音楽を広めるために技術を習得したいと考えている。

 

神谷さんは曽祖父が南城市玉城出身、曽祖母が沖縄市泡瀬出身。自身はロサンゼルス生まれで沖縄を意識したことはなかったが、2009年の北米県人会100周年記念式典で見た平田大一氏演出の尚巴志組踊に感動し「ウチナーアイデンティティーを強く意識した」という。神谷さんはギターが弾けたため、同じ弦楽器の三線にのめり込んだ。好きな歌は屋嘉節と浜千鳥。望郷の歌詞が移民子弟の琴線に触れた。「三線を弾いていると祖先に近づくことができる」と感じるという。

 

ロサンゼルスでは1世が持ち込んだ三線が古くなり、持ち主が困っている様子を見てきた。「皮が破れたり、弦が切れたりしているが、修理できる人はいない。技術を学んで修理のサービスをしたい」と語る。

 

ゲスリングさんは祖母が北中城村島袋出身。沖縄戦で学校に通えなかった祖母は、間違った言葉を教えてしまわないかと心配し、しまくとぅばや日本語を話すことは少ないが、沖縄の童歌は口ずさむという。

 

祖母の影響もあり、子どものころから沖縄民謡に関心を持ったゲスリングさんは、地元シアトル県人会のメンバーと独学で演奏技術を習得。「カンカラ三線」を作りたいと考え、三線製作に挑戦している。

 

三線製作を学ぶようになった2人は、いい三線ができたときに言われる「ゆーぅんまりとーん」(良い生まれだね)という言葉に感銘を受けた。「三線は作るのではなく生まれるもの。三線は単なる楽器ではなく、琉球の宝だ。その心がこの言葉に表れている」と口をそろえる。

 

2人は三線製作のほか、三線教室に通って演奏も学び、古典芸能コンクールで新人賞を目指している。10月に開催される世界のウチナーンチュ大会、世界若者ウチナーンチュ大会も心待ちにしており「裏方として手伝ったことはあるが、参加は初めて。三線で大会を盛り上げたい」と語った。(稲福政俊)

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