名のない戦没者思い、絵本『なまえ』制作「社会情勢を考えるきっかけになってほしい」

投稿日: 2017年05月17日 12:00 JST

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元幼稚園教諭で、幼児教育の非常勤講師などを務める今秀子さん(69)=沖縄県北谷町=がこのほど、絵本「なまえ」を制作した。沖縄戦などで命を落とした犠牲者の名を刻んだ「平和の礎」に、名が分からず「◯◯の妻」「◯◯の長男」などと記された戦没者を題材に、戦争の悲惨さや平和への願いを込めて書き上げた。

 

幼児教育に携わる中で、子どもたちに沖縄戦を「どのように伝えたらいいのか」と思ったことが絵本制作のきっかけ。自作の絵本を通して、戦争の怖さや平和、命の尊さを子どもたちに訴えてきた。本作品は5作目となる。

 

「なまえ」は、主人公のミチ子とその家族、戦時中に生まれた赤ん坊の物語だ。家族に赤ん坊が生まれ、新たな命の誕生を家族で喜んだ。しかし、地上戦は激しさを増し、食べ物はなくなっていった。

 

「赤ん坊が泣くと、米兵に見つかる」との理由からガマを追い出され、赤ん坊は間もなく命を落としてしまう。今さんは「戦争は子どもも巻き込まれ、人の心も狂わせてしまう」という戦争の怖さを絵本で描いた。

 

戦後、父親と2人だけ生き残ったミチ子は、家族の名が刻まれた「礎」を訪れるが、赤ん坊の名は「◯◯の次男」と表記されていた。

 

今さんは「一人一人に付けられた名は、誕生した喜びや未来を託し両親が付ける。その子が存在していた証しで、誕生したドラマや歴史があったはずなのに、戦争で名を失った子どもたちがいる」と語る。

 

今さんは「幅広い年代に戦争や今の社会情勢を考える一つのきっかけにしてほしい」と絵本をPRした。

 

本は県内書店で1500円(税抜き)で販売している。問い合わせは琉球プロジェクト(電話)098(868)1141。

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