人情染みる地域の湯 中乃湯(沖縄市) 県内唯一の銭湯

投稿日: 2017年10月10日 14:00 JST

image

常連客たちとユンタクを楽しむ仲村シゲさん(右)=6日、沖縄市安慶田の中乃湯

 

【沖縄】「今日もいいお湯だったさ」「ありがとうねー」-。常連客と店主仲村シゲさん(83)の人情味あふれるやりとりが、住宅街に聞こえてくる。1960年代初頭の最盛期には県内に300軒以上が林立した昔ながらの銭湯(ゆーふるやー)だが、今では「中乃湯」(沖縄市安慶田)しか残っていない。家庭用風呂の普及や燃料費の高騰で老舗は次々とのれんを下ろしたが、社交場としての沖縄の銭湯文化は、今もしっかりと息づいている。10月10日(1010=セントウ)は、銭湯の日。

 

脱衣所と浴室に仕切りのない風呂場、浴室の真ん中にある円形の浴槽。中乃湯には、県外の銭湯とは趣の異なるゆーふるやー文化が目に見えて残る。

 

開店は60年ごろ。シゲさんの夫・次郎さんが創業し、次郎さんが他界して以降はシゲさんが30年以上、女手一つで切り盛りしてきた。浴槽や床の掃除、ボイラーの管理、窓の修理。一人息子を養うため、必死で働いた。

 

県内の銭湯は燃料費の高騰や店主の高齢化で閉店が続き、2014年5月に日の出湯(那覇市泉崎)が店を畳むと、中乃湯が最後の存在となった。

 

それでもシゲさんが店を続ける理由は「仕事が好きだから」。16歳から洋裁や郵便局など幾つもの仕事をほぼ休むことなく働いてきた。「仕事をしていた方が落ち着く」と言う。

 

20年前から通う仲松政弘さん(64)=那覇市=は「昔は那覇にもたくさん銭湯があったけど、今はもうここだけ。銭湯が好きだから今でも仕事帰りに来るんだ」と笑顔を見せ、帰り際シゲさんに「200歳までやってよ」と声を掛けた。

 

入り口のベンチでは地元の人たちや常連客が話に花を咲かせる。シゲさんは「みんなに『お願いだからやめないで』て言われたら、私もやめたくないさ。まだまだ続けるよ」と豪快に笑った。

 

身も心も温まる県内唯一のゆーふるやーは、今日も入浴客を癒やしている。営業時間は午後2〜7時。定休日は木曜と日曜。

(長嶺真輝) 

【関連記事】

ユーフルヤー、懐かしく 沖縄市で企画展

那覇最後の銭湯「日の出湯」 60年の歴史に幕
残り湯に人情の香り 街角の銭湯、沖縄県内3軒に

この記事を書いた人

記事一覧

この記事を書いた人

配信社:琉球新報社

「沖縄の今」をお伝えする地元紙・琉球新報です。政治、経済、スポーツなど最新ニュースから、ディープな地域ネタまで、沖縄を知りたいあなたへ幅広い情報をお届けします。 
http://ryukyushimpo.jp/

この記事が気に入ったら
いいね!/ フォロ− しよう

WEB女性自身の最新の情報をお届けします。

【注目アイテム】
「メスを使わない美容整形」コルギのパワーを自宅で!!
ジェニファー・ロペス、カイリー・ミノーグが「約20歳年下彼氏」を手に入れたワケ!
45歳、奇跡の美乳・原志保さんのボディを作るヒミツのグッズ公開!!
着るだけで、エステの効果がインナーに!!
可愛い47歳! 元CA佐藤亮子さんの大人気トラベルブランド

コラム・連載

もっと見る

女性自身チャンネル

もっと見る

“好感度1位”俳優パク・ボゴム 謙虚すぎる受け答えにウットリ2017.12.05

最旬スターのインタビューをお届けするK☆STAR LOVERS。今回のゲストは、今、韓国で最も愛される俳優のパク・ボゴム(24)。'16年に韓国で放送され、最高視聴率25.3%を記録した時代劇『雲が描...


ランキング