88歳の看板娘 大型ドラッグストアに負けない理由

投稿日: 2018年01月23日 13:00 JST

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二人三脚で営業を続ける知念初子さん(左)と寿さん=沖縄市久保田のもろみ松寿堂

 

沖縄市久保田の薬店「もろみ松寿堂」(旧もろみ薬局、知念寿代表)で接客を担当する知念初子さん(88)が、トーカチ(米寿)を迎えた今も現役で活躍している。店は夫の故・時男さんと立ち上げ、創業60年目。地域に密着したサービスを貫き、一般用医薬品の登録販売者で2代目代表を務める次男・寿さん(56)と共に営業を続ける。初子さんは「お客さんと話をしていた方が元気になれる」と笑顔で話す。

 

時男さん、初子さん夫婦は2男4女に恵まれ、宜野座で農業などをして生活していたが、仕事を求め沖縄市に移住。当時地域に薬局が少なく、時男さんが通う病院の医者に勧められ、1959年に開業した。

 

「開業したばかりの頃は食事をする時間もないくらい繁盛していた」(初子さん)というが、その後は薬局や薬を販売する大型量販店が増え、客足が遠のいた。それでも営業を継続できた理由は、掛かりつけ薬局として、時男さんが日頃から顧客一人一人の相談にとことん応じる営業方針を取っていたからだ。

 

23年前に代表を継いだ寿さんは「父は安売りの量販店が増えることを想定し、顧客に密着したサービスを以前から行っていた」と振り返る。今も薬や漢方、カイロプラクティック療法などの専門知識、技術を用いた相談を中心にサービスを提供し、県内のほか、県外にも顧客を抱える。

 

初子さんは開業当初から接客を担当してきた。健康の秘訣(ひけつ)は、毎日欠かさない朝の散歩と客との会話だ。「家でテレビを見てるよりは話したりした方が体にいい」とにっこり。「初子さんいるね?」とユンタクしに来るなじみ客も多い。

 

「元気な間は接客を続けたいね」と白い歯を見せる初子さんに対し、「90代になっても続けてもらうよ」と冗談っぽく笑う寿さん。親子二人三脚の営業はまだまだ続きそうだ。

(長嶺真輝)

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