15人の女子選手から、暴力行為とパワハラで告発された、柔道全日本女子の園田隆二前監督(39)ら指導陣。園田前監督は1月31日、謝罪会見での辞任表明に追い込まれた。これは上意下達が絶対の柔道界では異例のこと。だが「本当の”勝者”は別にいるのです」と、あるJOC関係者は語る。

「女子柔道の先駆者であり、広告塔ともいえるA女史ですよ。これは彼女が仕掛けた”クーデター”だというのが柔道界内部での一致した見方です」

A女史は、女子柔道での行きすぎた指導やセクハラなどには声を荒らげて抗議することで知られている。

「また、’07年に北京五輪代表を決める体重別選手権で福見友子が谷亮子を破った際、それまでの実績が優先され、福見は北京五輪に選ばれなかった。このときA女史は『これではいつまでたっても福見は五輪に出られない』と激怒し、全柔連に噛みついた。女性ではあるが、はっきりものを言えるタイプの指導者で、そうした彼女を全柔連を牛耳っている人間たちは煙たがっていた」(柔道専門誌記者)

今回、元柔道金メダリスト内柴正人被告のレイプ裁判判決という時期に、告発状の存在をマスコミに知らせたのもA女史ではと言う柔道関係者もいるが、これだけなら”女傑”らしいエピソード。しかし取材を進めると、少し気になる話も聞こえてきた。

一昨年、A女史はスポーツ界の要職に就いた。その途端、人が変わったかのように態度が大きくなり、上昇志向を隠さなくなったと、A女史が関わる団体の関係者は話す。そして、全国紙の記者もこう言う。

「現在の全柔連は、明大卒の上村春樹会長と、警視庁出身の吉村和郎強化担当理事が牛耳っている。明大→警視庁が本流なわけだ。明大卒で警視庁所属の園田は、だからこそ’08年に35歳という若さで女子代表監督に抜擢された。こうした歪んだ体制を快く思っていないA女史が、後輩たちの告発を利用して、上層部の刷新と派閥争いでの勝利を狙ってクーデターを仕掛けた」

1月30日の記者会見で、上村会長は謝罪に追い込まれ、JOCの強化本部長も辞任した。クーデターはひとまず成功したといえるだろう。だが、スポーツ界の内部は複雑怪奇。はたしてこのクーデターは成功のまま終わるのだろうか。

(週刊FLASH 2月19日号)

 

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