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2022年、日本中が注目するトピックスについて、各界のスペシャリストがその展望を確率予想。題して、「2022年注目ニュースの行方」偉業に挑むアスリート編!

 

【大谷翔平(27):2年連続MVP 65%】プロ野球解説者・江本孟紀さん

 

「2年連続でのMVPには、二刀流で今年以上の数字が求められます。打者として打率3割、ホームランは45本以上。投手として12~13勝しないとダメでしょう。数字が落ちたら、それだけ印象も悪くなるからね。ハードルは相当高いと思いますが、今は体力的にもいちばんノッている時期。1年間故障さえしなければ、可能性は65%ぐらいあるんじゃないかな」

 

江本さんはそう予想する。メジャーリーグ、エンゼルスの大谷翔平選手は、’21年のシーズンで投打の二刀流として大活躍。打者として打率2割5分7厘、46本塁打、100打点、投手でも9勝2敗、防御率3.18、156奪三振の成績でアメリカン・リーグのMVPを満票で受賞した。

 

「大谷をひと言で言うと“化け物”。こんなすごいヤツはいません。もし、投手に専念すれば25勝、打者だけならメジャーのホームラン記録を更新する80本は打つんじゃないかな。それくらいすごい選手です。二刀流でこれだけの成績を残すんだから、普通の選手じゃない」

 

将来的には、メジャーリーグで“大谷翔平賞”のようなものができるかもしれない?

 

「将来的にはそういう可能性があるかもしれませんが、1年だけだとね(笑)。やっぱり何年か続けないと。プロ野球の評価は単年じゃなく、何年もやったうえでのトータルで評価されます。これから大谷が二刀流でどのぐらい活躍を続けられるか。そういう意味では、来年の成績がとても重要になってくる。そこで本当の評価がなされるでしょう」

 

【羽生結弦(27):オリンピック3連覇 50%】女子フィギュアスケート元五輪代表・渡部絵美さん

 

「正直、現時点で予想するのはとても難しい(笑)。個人的な希望を言えば3連覇の可能性は100%ですが、今季試合に出場していないなかで、専門家としていい加減な予想はできません。だから現状での可能性は50%ですね」

 

今年3月の世界選手権以降、羽生選手は「右足関節靱帯損傷」のケガで試合に出ておらず、本人の足の状態は誰にもわからないと渡部さんは話す。

 

「まずは、12月22日に開幕する全日本選手権でどれだけの演技ができるか。右足の状態、技の完成度を見極めてからの判断ですね。ケガから回復して、昨年の全日本のような演技ができれば、五輪3連覇もかなり期待できると思います。そうなると100%近くになるのではないでしょうか」

 

こう予想していた渡部さんだが、羽生選手は26日、全日本選手権最終日に行われた男子フリーで211.05点をマーク。総合322.36点で2年連続6度目の優勝を飾った。同時に、2022年北京オリンピックの代表に決まった。

 

「今は五輪の山を登り始める裾野にいる状態です。まずは全日本、そして北京へとギアを上げていく。経験豊富な羽生選手ですから、一発勝負にコンディションを合わせる調整は上手にできるでしょう」

 

ただし、平昌五輪以降、まわりのライバルたちも進化している。米国のネイサン・チェン、そして日本の宇野昌磨選手など、羽生選手が現状維持のままでは、“金メダルは厳しい”との声もある。

 

さらに渡部さんは、今の羽生選手の状況は、東京五輪に出場した体操の内村航平選手の姿とダブる、とも。

 

「2人とも絶対王者。内村選手はケガのため個人総合ではなく、鉄棒種目に絞って金メダルを狙いました。そして選考会で見事な演技を披露し、五輪出場をはたした。一方、羽生選手も前人未到の4回転半ジャンプを成功させて、自分の理想とする演技で金メダルを狙っています。2人とも現状維持では納得せず、それまで以上の演技で完璧を目指す。そこには五輪を連覇した人にしかわからない、何か強いこだわりやプライドのようなものがあるのでしょう。羽生選手なら、また何かやってくれるのではないか。そういう期待感は大いにありますね」

 

※記事は12月17日までの取材にもとづいています。

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