何かがちょっと変な日常
私のYouTubeの動画へのアクセス数を時々見るが、どの動画が、一番見られているかが一目瞭然で分かり、とても興味深い。この映像ブログの動画は、先にYouTubeでアップされものを貼付けている。
http://www.youtube.com/profile?user=nautilus325#g/u
YouTubeで1200件を超えるアクセスがあるのは、<認知症の母との生活:下痢編>だ。この結果に私は一人ニヤリ、とする。
私たち人間の好奇心は、こういうところにある、ということにとても共感するからだ。
他人の不幸は、蜜の味?うーん、これは、かなり極端な見方だが、あながち嘘でもないと思う。きっと動画のタイトルに<ある一線>を超えていることを感じて、人々は、見たいと思うのではないか。
我が師、原一男監督は、
「撮っていいですよ、だなんて言われたレベルで撮っただけの映像なんてつまらない。」
と言い切っているのである。人間は、恥ずかしいことだらけで、見せたくないと言われた部分をやはり見たいものなのだ。
違いは、それを正直に認めるかどうか、という点だけだと思う。
我が母は、初期のアルツハイマー病で、撮られていることを認識出来る時もあれば、出来ない時もある。
そんな母にカメラを向ける私の倫理観を疑問に思われる人もいるだろう。
「だからこそ私は、撮る」
というのが、正直な答えだ。
そんな娘であり、監督である私に対して、母は、本能という武器で正面からぶつかってくる。そして、往々にして、私が圧倒されることが、多いというのも正直なところだ。
本能で生きる人間の前に、思惑だらけの監督なんて木っ端微塵なのだ。これぞ、ザマ〜ミロ、ではないか!
だから、私は、撮ることを止めない。いや、止められない。
母が、昼寝をしている間も、冷蔵庫をゴソゴソと掃除し、仏壇に上がっている花が、枯れていることに気が付くのである・・・イヤ〜な娘であり、キチンと監督をしている私、なんである。
[ ]