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父子手帳って今まで無かったのですね。手帳を配布する自治体が増えているようです。

母子家庭だけではなく父子家庭へも愛の手を差し伸べられるのでしょうか。同じような境遇の主夫の皆さん良かったですね。

あ、私はパリで生活しているので、父子手帳関係ないですが……(笑)。

 

ところで、「育児」とか「子育て」という言葉、どうも私は馴染めません。どこか上から目線のようなものを感じます。産んだのですから育てるのは当たり前。父子であろうが、母子であろうが、どちらかの親が育てればいいんです。

確かに子供は親を必要としますが、親だって子育てを通していろいろと育てられているはず。そう考えると「育児」は「育自」でもありますね。「教育」ではなく「共育」なんです。いやむしろ、もしかしたら親は子供に育てられているのじゃないか、と思う瞬間さえあります。「親育」というべきかもしれません。

「パパ、どうしてパパは女性に会うと年齢を聞くの? それってとっても失礼なことなんだよ!」

と先日も息子に叱られたばかりのダメおやじであります。

うちの場合、小さい頃から息子を一人前の大人と思って接してきました。だから、彼は他の子よりも少し早くませたのかもしれません。両親が離婚し、母親が一緒に暮らさなくなってから彼はさらに大人になりました。

いいのか悪いのか、分かりませんが、誰が悪いというのではなく、人生にはどうすることも出来ない、しょうがないことというものがあります。そういう中を通過する子供は大人びるんです。しかし、急いで大人びる必要などあるでしょうか? 子供は子供らしいのがいちばんなのです。だからこそ、私は彼を憚ることなくぎゅっと抱きしめてやります。彼が大人びた理由はこちらにあるからです。

「無理するなよ」と私は心の中で呟きながら息子を抱きしめるのです。そうすることで、彼は自分の場所で生きる安堵を手に入れることが出来ます。

「パパもね、無理しないでね」

息子はときどき、私を慰めます。父子で支え合うしかないのですから、当然です(笑)。私たち辻父子はいい関係にあるように思います。つまり、私の息子はこの若さでもはや立派な、本当の「イクメン」なのです(笑)。

 

さて、今日はママさんのための美味しいランチレシピをお教えいたしましょう。子供を学校に送った後、私はいつもこういうものを食べております。

パパさんの簡単ランチメニュー「ルッコラの贅沢サラダ」をご紹介いたします。

材料:アボカド1個、スモークサーモン2枚、ルッコラ1つかみ、キリチーズ、オリーブオイル、生クリーム、トマト各1個、乾燥パセリ、塩・こしょう。

レシピ:食べやすいサイズに切ったスモークサーモン、みじん切りのトマト、フォークで潰したアボカドをボウルに入れ、オリーブオイル、生クリームであえます。塩・こしょう、パセリを加えて、アボカドサーモンソースの完成。お皿に盛ったルッコラにオリーブオイルをかけて、真ん中にアボカドサーモンソース、チーズをのせて完成です。

ルッコラの苦味がこの日常に力強いパンチを与えてくれますよ。トーストと一緒にお召し上がりください。詳しいレシピはこちらで!

 

ボナペティ。

 

エッセイで紹介されたレシピは、
辻仁成 子連れロッカー「希望回復大作戦」ムスコ飯<レシピ>で公開中!

辻仁成/つじ ひとなり

作家。東京都生まれ。’89年「ピアニシモ」ですばる文学賞、’97年「海峡の光」で芥川賞、’99年「白仏」で、仏フェミナ賞・外国小説賞を受賞。映画監督、演出家としても活躍。現在はシングルファザー、パリで息子と2人暮らし。

近著に『日付変更線』(集英社刊)がある。

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