ご存知の方も多いと思いますが、鉱物が化粧品利用されている例はかなり多く見られます。前回ご紹介しましたようにこのマラカイトは、紀元前のエジプトではアイシャドーの原料として使われていました。また、日本では平安時代から明治時代まで鉛を原料とする鉛白(えんぱく)が白粉(おしろい)として広く使われてきたのです。でも、この鉛白は鉛中毒を起こすということから姿を消し、今日では絹雲母といわれる鉱物がファンデーションやクリームなどに利用されています。さらに、海外の化粧品の中には「ミネラル(鉱物)」という言葉を商品名の一部に使ったものさえあります。このように鉱物と化粧品の関係は紀元前から綿々と続いているのですよね。

ところで、紀元前のエジプトでマラカイトの粉末からつくったアイシャドーを目の周囲に塗っていたのは、どういう意味があったのでしょうか? それには、目を大きく魅力的にするためという今日的なメイクアップと同じ要素も当然あったでしょう。でも、それだけではなく、目を太陽の強い光から守るためとか、魔除けのためという説があります。さらには洞察力、想像力を養うためという説もあるのです。

一方、古代ギリシアやイタリアでもマラカイトは護符として人々が身につけていたという言い伝えがあります。マラカイトのパワーストーンとしての歴史は、非常に古いことがわかりますね。では、今日ではどのような見方がされているのでしょうか? 多くの専門家の共通した認識では、マラカイトは「負のエネルギーを吸収してくれる石」という働きを持っています。それはエネルギーの不調和から引き起こされる人間の苦悩とか苦痛を、この石がスポンジや吸い取り紙のように吸い取り、本来のポジティブな精神状態に戻してくれるというものです。特にネガティブな体験に起因するトラウマの解消には有効。鬱屈した後ろ向きの感情や考え方を、明るく前向きな方向に変化させてくれるというのです。

ところがこの石は、「負のエネルギーを吸い取る」という特別な働きをするために、他の石とは異なり、石自体に負のエネルギーを蓄えてしまうという特殊性があります。したがって、マラカイトを所有する際は、少し注意が必要ですよ。この石と出会い、ご自分が所有された場合は、何をおいてもまず浄化をしてくださいね。この石があなたのところにやってくる過程で溜め込んだ負のエネルギーを、リセットする必要があるからです。

お勧めできる浄化にはふたつの方法があります。ひとつは、乾燥したセージの葉を燻(いぶ)し、その煙にマラカイトをくぐらせる「燻煙法」です。もうひとつは浄化力の強いクォーツクラスターの上に一昼夜程度置く方法です。このような浄化をした上で、マラカイトを身につけるか、身近に置いて、あなたの苦悩や苦痛が和らいだら、また同じような浄化を繰り返してお使いくださいね。

Stone_071210ところでもし、あなたがマラカイトと出会い、この石に惹かれるようであれば、あなたは心に何らかの痛みや苦しみを持っているはず。しかも、その苦しみは理屈や理論では自分自身を説得できない根の深いものであったり、感情的な領域のもののはずです。つまり、その苦しみを取り去って欲しいという心の叫びが石を引き寄せ、あなたとの出会いになったと考えるとよいでしょう。

また、マラカイトは精神的な癒しと同時に、肉体的な癒し効果もあると言われています。特に、太陽神経叢(たいようしんけいそう)と言われる胴体のみぞおちの部分にこの石を置くと、呼吸を癒すとのこと。私も試みたことがありますが、確かに気持ちが落ち着き、深い呼吸が自然とできるようになります。これは宇宙エネルギーを体内に取り入れる呼吸法に通じることで、まさにヒーリングの根本をなす効用であると思います。

このようにマラカイトはパワーストーンの中でも大変注目すべき親愛なる石です。縁があってあなたのもとに現れたら、心から良い関係ができるように石とのコミュニケーションを大切にしてくださいね。