皆様ご存知のように、アメリカ大陸の発見者はクリストファー・コロンブスというのが定説です。でも実は、それ以前にもアメリカ大陸を発見したという航海者がいます。その人の名は、レイフ・エリクソンという10世紀から11世紀に活躍したアイスランド生まれのノルマン人です。ちなみにノルマン人というのは、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドといったスカンジナビアおよびバルト海沿岸に原住していた北方系のゲルマン人のことで、いわゆる「ヴァイキング」だと言われています。
「アイオライト」は、実は、このヴァイキングと深い関係があるのです。と言うのも、「アイオライト」は「ヴァイキングの宝石」ともいわれるほど、当時のヴァイキングの航海術になくてはならない石だったからです。見る角度によって色が変わるこの石の多色性は、偏光フィルターとして、航海中に太陽の位置を正確に知ることに役立ったと言われています。まさに「アイオライト」は「航海の羅針盤」であったわけですね。
Stone_080225一方、航海はよく人生そのものに例えられますが、ちょっと想像してみましょう。陸地を遠く離れ、西も東も分からなくなった大海原に放り出されたとき、人は何を思うでしょうか? はたして、目的の地へはたどりとけるのだろうか? 出発した元の地へ帰れるのか? このまま大海原を彷徨い続け、嵐の中で命を落としてしまたら……。そんな不安や恐怖が次々に襲いかかり、押しつぶされそうな心境になってしまうでしょう。
でも、この不安や恐怖は地上における人生においてもまったく同じですよね。自分が向かうべき方向が分からなくなってしまったり、考えがまとまらずパニックになったり、自信を喪失したり、何が正しいのかが分からなくて、オドオドしたり……そんな経験はあなたにもおありでしょう? そう、こんなときにアイオライトが身近にあれば、かってのヴァイキングたちが無事に航海を成し遂げたように、あなたの進むべき正しい方向を、きっと指し示してくれますよ。
なお、ヨーロッパでは、女の子が大人になったときに両親が「アイオライト」を贈るという習慣があったと言われています。これは恋愛面での迷いをなくし、一途な愛を貫きとおし、幸せな人生を送れるようにという両親の願いだそうです。したがって、「アイオライト」は人生全般の迷いをなくす羅針盤であると同時に、幸せな愛を成就させる守護石でもある訳なんですね。あなたが、何かのきっかけで「アイオライト」と出会うことがあれば、あなた自身のためにも、愛するお嬢さんのためにも、手に入れて大切にされるのも良いことだと思いますよ。
ところで、「アイオライト」には「ウォーターサファイア」とか「海のサファイア」という呼称もあるほど、高価な「ブルーサファイア」の代用としての魅力も兼ね備えています。ただし、代用とは言っても宝石級の「アイオライト」の結晶は、そんなにざらにあるものではありません。ミャンマー、スリランカ、インド、タンザニア、ジンバブエ、マダガスカル、ブラジルといった産地においても、極めて少量しか産出されていないということです。