趣味がない主婦たちへ、余生楽しむコツを伝授(JINSEIのスパイス!第38回)

【今週の悩めるマダム】

子育てが一段落し、何か新しいことを始めたいなと考えています。でも、結婚してすぐに子どもができて以来25年間、ずっと自分のための時間がなかったので、今になって何をすればいいのかわかりません。辻さんは多趣味に見えますが、どうやって自分の時間を楽しんでいますか?(長野県在住・50代主婦)

 

僕は多趣味ではないんです。実は趣味がありません。応援する野球チームもないですし、カラオケに行くこともありません。普段、パリにいるときは飲みに出ることさえない。スキーもテニスもしないし、クラブ遊びもしません。旅はしますが、リゾート好きとは言えないですね。つまり、本当につまらない男なのです。きっと、僕が小説家であり、音楽家であり、演出家であるから、多趣味と思われたのでしょう。ひとつ言えることは仕事が趣味かもしれないです。そもそも仕事を仕事と思ったことがないので、ボランティアで何かするときも、こうやって人生相談の原稿を書いているときも、気持ちは一緒。やりたいことだけをやるという生き方ですので、「本職は何?」と、よく質問されます。人間には二通りあって、お金を稼ぐことが優先、という生き方と、人生を楽しむほうが重要、という生き方に分かれると思っています。僕は圧倒的に後者でした。そこにお金が多少ついてくればいいという考え方です。なので、趣味がなくても抱えている天職をこなすことで日々を充実させることができてきたわけです。

 

奥様の場合は、子育てが天職だったのですね。だから、それが終わった途端の喪失感が大きかった。そのままその感情を抱えすぎると精神的にもよくないので、何か新しい生きがいを見つけることが大事です。奥様は50代ということですが、人生100年時代と言われているこの現代、残りの人生がどれほど長いのかを一度認識されることが必要です。残りの40年以上の間に何をして生きるのか、を突き詰めていく必要があるでしょう。人生を豊かに生き切ることが大事だと思うのです。それは趣味でもいいし、勉強でもいいですし、仕事でもいいと思います。何か奥様が子育てのときと同じように心を傾けて挑める目標を見つけることがまず大事でしょう。40年という時間はここから学び直して、技術を習得し、それで何か仕事を始めてみるくらいの長いスパンがあります。目標を持つと生きることに励みが出ます。そしてそれが将来的に多少の金銭を生む、もしくは生きがいを得られるなら、なお素晴らしいですね。あるいは知識を学び、さらなる人間としての成長が習得できたらもっといい。子育てからも解放されたことですし、「自分の人生を再建してみるか」と思うことのほうが楽しい。そう簡単ではないでしょうけど、まずは志を持つと人生が変わります。

 

僕は新しい仕事が舞い込むとき、断らないようにしています。経験のないことへの挑戦は大変ですが、臆病にならず挑むことで新しい刺激が手に入ります。還暦を目前にした今、やってみたいのは俳優かな(笑)。こういう風に能天気に明るい未来を心に描くことは人生を豊かにしていくコツなのかもしれませんね。

 

【JINSEIの格言】

余生を乗り切るには、趣味だけでは地味かもしれません。趣味という考え方よりも、新たな自分の目標や天職のようなものを見つけられるほうが壮大で、やりがいがあると思いませんか?

 

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