外出禁止の日々を彩る、おうちカフェ&居酒屋(JINSEIのスパイス!第73回)

【今週の悩めるマダム】

休校が続き、やんちゃ盛りの小3と小5の息子たちが手に負えません。子どもなので外出できないストレスが募るのはかわいそうと思う半面、私は逃げ場がなくて本当に疲れ切っています。パートも休むしかなく、経済的にも厳しいうえ、コロナ感染の恐怖も付きまといます。もう、限界なんです。(愛知県在住・40代主婦)

 

フランスでは、ロックダウンが始まって1ヶ月が経過しました。そして先日、マクロン大統領が5月11日までのロックダウン延期を発表。徐々にロックダウンの効果は出てきているものの、終息の目途は見えておりません。けれども、僕は意外とそんなにストレスを抱えてはいないのです。16歳の息子と、1日に一度(外出証明書を持って)近所を小1時間ジョギングしていますし、2日置きくらいに家庭内料理教室を開催したりしております。

 

ロックダウンになって、まず心配したのは子どもの精神面でした。学校は休校、外出も基本禁止されています。お店も営業してないので、子どもは怖がって外出したがりません。健康維持のためにジョギングだけはやらせていますが、厳しい生活が続いています。そこで僕は、こんなことを息子に話してみました。「いいかい、僕らは今、火星に向かっているんだ。このアパルトマンは宇宙船。僕たちには重要なミッションが与えられているんだよ。ここは宇宙船だから、ちょこちょこ出るわけにはいかないんだ。買い物に行くのは船外活動、ジョギングは健康を維持するための宇宙遊泳だと思って、頑張ろう。火星に到着すればまた自由な暮らしが戻ってくるからね」もちろん、息子ももう16歳ですから、これがユーモアだということはわかっています。でも子どもというのはそういう遊びが好きなので、火星移住ミッションはなかなか功を奏しております。

 

ある日、僕が大好きなカフェに行けないことを嘆いていたら、息子が突然「カフェに行こうよ」と隣の部屋を指さしました。息子についていくと、窓際に小さなテーブルが用意され、白いテーブルクロスがかけられていました。小さな手書きのメニューがあり、「コーラ、ペリエ、ビール、白ワイン、赤ワイン、コーヒー、簡単なおつまみ」と書かれてありました。僕が驚き、息子を振り返ると、うんうん、と笑顔で頷(うなず)いています。じゃあ、簡単なおつまみとビールをください、と注文をすると、まるでギャルソンのようにお辞儀をして去っていったのです。15分後、焼いたソーセージをチーズと食パンで包んで円筒形にし、軽くソテーした謎(なぞ)の一品とビールを持って戻ってきました。ソーセージを包んだ食パンはバターで焼いてあるので、香ばしくて、どこかクロックムッシュ風。その簡単なおつまみとビールがどれほど美味(おい)しかったことか。

 

その夜、今度は僕がお返しに、居酒屋メニューを作り、「餃子(ギョーザ)、焼売(シューマイ)、卵焼き、焼きそば、焼きおにぎり、焼きうどん、フライドポテト、ピザ、チャーハン、野菜サラダ、マカロニサラダ、他、お好きなもの」と書いて、テーブルの上に置いておいたのです。もちろん、全部冷凍食品ですけど(笑)。

 

奥様、本当に苦しい時こそ、想像力とユーモアで乗り越えてみませんか?

 

【JINSEIの格言】

大好きなカフェに行けないことを嘆いていたら、息子が突然、隣の部屋を指さしました。ついていくと、窓際に小さなテーブルが用意され、白いテーブルクロスがかけられていたのです。

 

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